3敗目を喫した稀勢の里の「陽はまたのぼりくりかえす」。大相撲は、チャンスの世界である。

稀勢の里が3敗目を喫した。
白鵬との1差対決を期待していた立場としては
正直なところ「またか」という落胆が非常に大きく、
このやりきれない思いをどう消化するかが非常に難しい。
5月場所は、千秋楽での琴奨菊戦。
7月場所も、千秋楽での琴奨菊戦。
9月場所は、13日目の豪栄道戦。
これはもはやベーブルースを放出して以降、100年余り
チャンピオンから遠ざかっていた、ボストンレッドソックスの
「バンビーノの呪い」さながらの祟られぶりである。
たとえ心が弱くても、たとえ良くない相撲でも、
上手くいくことが重なる時は重なるものだが、
この人はどういうわけか、隙を見せると必ず付け込まれてしまう。
遂に我々は、3場所連続で稀勢の里に失望させられる結果となった。
本来だと、これほど失望させられるのであれば
もう誰も期待しなくなる。
だが、それでも失望を以ってこの結果が報じられるのは
稀勢の里には価値が有り、相撲が魅力的なのだ。
相撲の奥深いところは、仮にこうした失敗をしたとしても、
2か月に一度は挽回するチャンスが巡ってくる点に有る。


これほどチャンスを与えられながらも、
失敗を繰り返したのでは、種目によってはその機会すら
得られないことも有る。
例えばボクシングで言うならば、タイトルマッチに敗れてしまうと
商品価値が下落して、その後チャンスすら与えられないことも有る。
勿論これはボクシングが悪いのではなく、
種目の性格上そんなにチャンスが巡ってこないことも
大きく起因している。
諦めなければ、汚名を返上する機会が得られる。
だがそのためには、汚名を返上するなりの実績を積み重ねねばならない。
二か月に一度チャンスが有るということは、
その中で一切手を抜くことが許されないことを意味している。
誰もがそのチャンスを掴むために等しく努力しているからだ。
つまり相撲界は、継続して結果を残した者が評価される世界なのだ。
だから、如何なる時もキレることが許されない。
負け越しが決まっても、その後の1つの負けが
番付を大きく落とすことに繋がる。
むしろ失敗した後にこそ、その力士の真価が問われる。
何という厳しくも優しい世界だろうか。
陽はまたのぼりくりかえす。
希望の数だけ失望は増える。
そして今日、稀勢の里は白鵬と対戦する。
その取組に、生き様に、注目である。
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3敗目を喫した稀勢の里の「陽はまたのぼりくりかえす」。大相撲は、チャンスの世界である。” に対して1件のコメントがあります。

  1. ponsa より:

    こんにちは。
    楽しく拝見させていただいています。
    またか、という感じですが稀勢の里関にはプレッシャーにてパフォーマンスが落ちるならそれを補う絶対的な技(型)を身につけて欲しいですね。
    興味を繋ぐためにも白鵬には勝ってもらいたいですが、目標がなくなってしまった(消失気味の)稀勢の里と優勝にリーチがかかった白鵬との気合は全然白鵬の方が上かと思います。
    過度な緊張はパフォーマンスを低下させますが、適度な緊張感が先場所のような白鵬に対しての相撲になるかと。
    今の稀勢の里関には適度な緊張感も抜けていってしまったのではと心配しています。

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