FIFAランキングと大相撲の番付を照らし合わせ、相撲ファンの視点から日本のワールドカップ予選突破の可能性を考える。

日馬富士引退。
角界の文化的、体質的問題の一掃。
根の深い問題が突き付けられ、前に進んでいないのに同じ問題を延々と批判され、テレビにもネット記事にも居場所が無い。どこを見ても批判される部分しかない。
あれほど相撲人気を賞賛し、相撲人気にあやかろうとしていたマスコミは手のひらを返し、大相撲とモンゴル人力士と日馬富士を叩いている。
これは、仕方が無いことだ。横綱がこのような事件を起こせば仕方が無い。仕方が無いのだが、でも、「でも」の中に総叩き状態を割り切れない、どこかに怒りの矛先を向けたくなるような、逃げ場の無さに苛まれる。
こんな状況だ。
少し、息を抜こう。
相撲ファンまで追い込まれる必要は無い。
そうだ。
今日の深夜にワールドカップ予選の抽選会が予定されている。ちょっとこれを使って遊んでみよう。
相撲ファンのどれだけの方がサッカーに興味が有るかはわからない。私は春日山部屋の繋がりで川崎フロンターレを追い掛けている。とはいうものの、戦術など何も分からない。誰がどのようなプレイが長けているのか、どのような点で欠けているのか、全く分からない。
一つだけ分かるのは、失点の匂い。相撲を観ているとどういうわけか、危ない匂いが分かる。
そんなわけで、4年に1度のお祭りは相撲ファン的にも楽しめる。最高峰のプレイもさることながら、相撲に通じる危うい気配に身を悶えさせる。
そんなライトな楽しみ方をしてもいいと思うのである。
だが、出場国の実力を私はよく知らない。4つのポットに分けられていて、大体どの予選リーグも不均衡が無いようにチームが割り振られるらしい。
では、日本は一体どのような位置に居るのか。必要以上に評価する人も居れば、必要以上に貶める人も居る。自分の国の実力を客観視してみたい。
・・・相撲ファンの尺度で。
そうだ。
参加国のランキングを大相撲の九州場所の番付と合わせてみよう。
製作時間:20分。
案外それっぽくなるものだ。
Rank 力士 W杯出場国 ポット
1 日馬富士 ドイツ 1
2 白鵬 ブラジル 1
3 稀勢の里 ポルトガル 1
4 鶴竜 アルゼンチン 1
5 豪栄道 ベルギー 1
6 高安 スペイン 2
7 御嶽海 ポーランド 1
8 嘉風 スイス 2
9 照ノ富士 フランス 1
11 阿武咲 ペルー 2
12 玉鷲 デンマーク 3
13 貴景勝 コロンビア 2
15 栃煌山 イングランド 2
16 松鳳山 メキシコ 2
17 北勝富士 クロアチア 2
18 千代の国 スウェーデン 3
21 荒鷲 ウルグアイ 2
22 千代翔馬 アイスランド 3
23 栃ノ心 セネガル 3
26 貴ノ岩 コスタリカ 3
27 千代丸 チュニジア 3
31 勢 エジプト 3
32 碧山 イラン 3
37 安美錦 セルビア 4
39 大奄美 オーストラリア 4
40 錦木 モロッコ 4
50 東龍 ナイジェリア 4
55 琴恵光 日本 4
56 蒼国来 パナマ 4
59 照強 韓国 4
63 千代鳳 サウジアラビア 4
65 臥牙丸 ロシア 1
————————————————-
・・・
うーむ。
これは厳しい。
我が国は琴恵光。良い力士だ。私は好きだ。だが、彼よりも素晴らしい力士が多いのも事実だ。
ふと出場国に目を向けてみると、気付くのがランキングが15位までは殆ど出場しているということだ。相撲の世界でも総当たりのところに居る力士は大抵、それほど大崩れすることはない。
そしてその下、幕内中位から下位、大体42位まで目を向けると、中位の力士は半数あまり出場しているが、下位になると非常に厳しくなる。力関係で見ると絶対的に力があるのは総当たり圏内であり、それ以下になると出場もおぼつかない。ワールドカップとは厳しいものだ。
アジアに関しては幕内が2名だけだ。そして、日本も韓国もサウジアラビアも十両。厳しい。そして、他の地区と比較すると劣るのも事実のようだ。よく分かった。
では、そんな日本がこのワールドカップでどうなるのかを少し考えてみたい。
例えば最悪の組み合わせはどうなのか。ネットで検索してみると、ブラジル・スペイン・スウェーデンというのが最悪という記事が有った。
さて、置き換えてみると・・・
白鵬。
高安。
そして、千代の国。
これは厳しい。
力士に置き換えても最悪ではないか。
横綱と大関が同居している。
こんなもん無理だ。
どうやって2位に入るか。全くその絵が想像出来ないのが根深いところだ。そもそも琴恵光が白鵬や高安と対戦する絵が想像できない。
では、最良の組み合わせはどうなるか。
ロシア、クロアチア、チュニジア。なるほど。
臥牙丸。
北勝富士。
そして、千代丸。
・・・「丸」ばかりなのが気掛かりだ。一体何を気に掛けねばならないのかがさっぱりわからないが、とにかく気になる。ちなみに大翔丸のアメリカは予選落ちしている。残念だ。これも一体何が残念なのか分からない。
確かにこれなら臥牙丸と千代丸に特化してスピードで対抗すれば勝てる。琴恵光向けの組み合わせと言えるのかもしれない。
頑張れ、琴恵光。
頼むから、頑張ってくれ。
さて、私は一体何故、琴恵光が彼らに勝つシミュレーションをしているのだろう。臥牙丸に勝っても日本がロシアに勝ったことにはならない。
だがこのように置き換えて考えると、あまり興味が無かったはずのワールドカップもちょっと面白くなってくるから不思議なものだ。妙に琴恵光に愛着が湧いてくるし、琴恵光の相撲でどう旋風を起こすかを考えてしまう。そうなのだ。
抽選の結果、どの力士と闘うことになるか。
シミュレーションしてニヤニヤしていただきたい。
そう。
この遊び、結構楽しいのだ。
◆トークライブのお知らせ◆
12月2日18時より錦糸町丸井のすみだ産業会館でトークライブ「第4回幕内相撲の知ってるつもり⁉︎」を開催します。今回のテーマは「数字で振り返る、2017年の大相撲」です。今回は土曜日に行いますので、普段来られない皆様もふるってご参加ください。お待ちしております。
なお、参加ご希望の方は以下の予約サイトよりご登録下さい。
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