来年ブレイクが期待される力士は?

九州場所も終わり、興味が来年へと移っている。
見どころは各々によって異なるとは思うが、
幕下相撲評論家としては
来年誰が伸びるか?ということは外せないところである。
ちなみに去年の九州場所で幕下に在籍しており、
今年伸びた力士としては
・常幸龍(幕下15枚目⇒前14枚目)
・大喜鵬(幕下15枚目⇒十両5枚目)
・丹蔵(幕下22枚目⇒十両8枚目)
といったところだろう。
加えて千代大龍の存在も考慮すると
一年で地位を大幅に伸ばせるのはやはり
大卒力士なのかと思うが、今年は一体どうなるか。


来年順調に行けば十両が期待できる5力士は以下の通り。
・達
・大砂嵐
・琴宏梅
・若三勝
・佐々木山
それぞれに弱点が有るために、
今の地位から突き抜けられないという部分も有るが、
達は恵まれた体格と身体能力の高さで、
大砂嵐は圧倒的な前への推進力が幕下では既に
規格外である。
琴宏梅・若三勝・佐々木山は素材型という感じで
少しずつ幕下でも適応出来るようにはなっているが
総合力の高いベテランと対峙すると
引き出しの多さに適応できずに敗れてしまう
という場面を多く見ている。
自身の長所を伸ばし、先輩力士の技術を
圧倒的な武器で打倒出来るようになれば
彼らの十両は近いことだと思う。
来年のブレイクが期待されるのは、以下の5力士。
・朱雀
・旭大星
・笹ノ山
・川成
・岩崎
朱雀と旭大星はアスリート的な素養が非常に高く、
力士としては線が細いながらもスピードと技では
幕下上位が相手でも十分に適応出来ている。
あとは長所を残しながら身体を作ることなのだが、
これがなかなか難しい。
笹ノ山に関しては身体は負けていないが、
キャリアが短いために様々な状況に対応しきれない
という弱点を抱えている。
自分の形を作り上げると共に、様々な状況を想定した
稽古を積むことで経験不足を補うことが必要となる。
そして、彼の場合は怪我対策も重要である。
川成は恵まれた体格に頼らない相撲が遂に
取れるようになってきた。
スピードに勝る力士にも振り回されず
捕まえて自分の形に持ち込むという、
巨漢力士の特権とも言える形を幕下上位でも
体現出来ているので、あとはその精度を高めること。
岩崎は学生出身らしく、総合力の高さで
ここまでライバルらしいライバルが
大砂嵐と濱口だけという状況だったが、
立ち合いなどに代表されるように
まだ大相撲に完全にフィットしたとは言い難い。
あの佐久間山でさえ立ち合いの適応には
2年を要しているので、岩崎はどうなるか。
幕下を突破するのは、エリートと言えども
困難が付きまとう。
それほど、自身の威信を賭けて闘う者を
退けるのは骨が折れることなのである。
来年も、幕下から目が離せない。

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