日馬富士の好不調は、序盤の成績がカギを握る。序盤の成績と過去の黒星から、今後の星を占う

5月場所の開催まで日が有るが、
気が早いもので場所を前に様々なニュースが
紙面を賑わせている。
特に気になるのは
「日馬富士 成績不振だと引退勧告も」
という件である。
メディア側がこうした煽りをすることによって
世論も同調し、横綱審議委員会もここぞとばかりに
渋い顔をして存在感をアピールする。
横綱への苦言というのは誰もが色めき立つ話題なのである。
…当の横綱を除いて。
さて、そんなわけで横綱昇進後も
好調と不調を繰り返す日馬富士なのだが、
不調の振れ幅が大きく、苦言を呈さざるを得ない
成績で終わることが有る。
以前当ブログでは成績の振れ幅と
横綱在位場所数との関連性を検証したことが有った。


すると結論として横綱昇進1年以内に
クンロクが2場所有ると早期引退に追い込まれやすい
ということであった。
とはいえ、武蔵丸のように短命とは言い難い力士も
存在することは事実である。
◆【データ分析】日馬富士は1年以内でクンロク以下だと短命横綱濃厚?
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/nihiljapk/article/169
だが、これが3場所となると状況が変わってくる。
そう。
過去の事例を踏まえると、短命はほぼ確実なのである。
白鵬のベビーフェースに対して張り手やけたぐりなど、
お世辞にも行儀が良いとは言えない日馬富士のキャラクターは
良くも悪くも好対照なので、このまま横綱として
君臨し続けてほしいという想いを抱いている。
すると、今場所は勝負なのである。
そこで私は、日馬富士の好不調の法則性を探るべく
大関昇進後の成績を分析した。
すると、大きな特徴が見えてきた。
日馬富士は序盤でつまづくと、修正出来ないのである。
◆データ1:
日馬富士大関昇進後の、
8日目までに1敗以上した場所における最終成績
~8日目 最終
平成21年01月 3勝5敗 8勝7敗
平成21年03月 5勝3敗 10勝5敗
平成21年07月 6勝2敗 9勝6敗
平成21年09月 5勝3敗 9勝6敗
平成21年11月 3勝5敗 9勝6敗
平成22年01月 6勝2敗 10勝5敗
平成22年03月 7勝1敗 10勝5敗
平成22年05月 6勝2敗 9勝6敗
平成22年07月 4勝4敗 10勝5敗
平成22年09月 5勝3敗 8勝7敗
平成22年11月 4敗 0勝4敗
平成23年01月 4勝4敗 8勝7敗
平成23年05月 4勝4敗 10勝5敗
平成23年09月 4勝4敗 8勝7敗
平成23年11月 4勝4敗 8勝7敗
平成24年01月 4勝4敗 11勝4敗
平成24年03月 4勝4敗 11勝4敗
平成24年05月 5勝3敗 8勝7敗
平成24年11月 7勝1敗 9勝6敗
平成25年03月 5勝3敗 9勝6敗
8日目までに1敗してしまうと、
10勝5敗以下の成績になる確率は、18/20。
つまり90%である。
ちなみに8連勝した場所については、全て優勝。
10勝5敗だと、批判を受けることは必至である。
これは、なんとしてでも避けなければいけない。
では、8日目までにいかに星を落とさずに
成績を伸ばしていくか?ということが
大きなポイントになるのだが、
問題は対戦相手である。
番付予想から想定されるのは、以下の力士との対戦である。
栃煌山
隠岐の海
妙義龍
北太樹
栃ノ心
阿覧
碧山
豊ノ島
これらの力士を相手に、一つも落とせないというのは
かなりの難行である。
ちなみに過去1年での成績は以下の通り。
◆データ2:
5月場所で日馬富士と対戦が予想される力士の、
過去1年の対戦成績
栃煌山 4勝
隠岐海 2勝1敗
妙義龍 4勝1敗
北太樹 対戦なし
栃ノ心 3勝
阿 覧 2勝
碧 山 2勝
豊ノ島 5勝1敗
データ的には近年では苦手な力士は居ない。
そういう意味では心強いデータと言えるが、
一方ではこの1年で対戦経験の少ない力士を相手に
敗れている、というデータも有る。
◆データ3:
ここ1年で日馬富士が序盤で喫した黒星の対戦相手
臥牙丸
豊響
妙義龍
隠岐の海
高安
千代大龍
豊ノ島
隠岐の海と豊ノ島を除いて、対戦が4回以下の力士、
というの非常に興味深い。
ちなみに今回だと碧山が2回、北太樹が4回というのが
これに該当する。
苦手の序盤をどのように攻略するか。
また、対戦経験の少ない力士を相手に
星を落とさずに済むか。
鍵は、碧山と北太樹が握っている。

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