稀勢の里と白鵬。稀勢の里と日馬富士。気高さと幼さが織り成す「真っ向勝負」とは?

稀勢の里が、2日連続で横綱を撃破した。
絶好調の日馬富士と、今場所危ない場面が
一つもなかった白鵬に対して完勝である。
その後発生した万歳三唱で水を差された、という話題が
相当な不快感を以って伝えられるほど、
余韻に浸りたい勝利だったことは間違いない。
優勝争いに直接的に関与していない状況だったからこそ
稀勢の里はあの相撲が取れたことは間違いない。
5月から、ノンプレッシャーであれば
白鵬とも互角の戦いが出来ることは誰もが知っている。
白鵬決死のダイブで決まった5月場所。
稀勢の里が張り差しからのエルボースマッシュを受け切り、
土俵から白鵬を吹き飛ばした7月場所。
髷に手が掛かり、額から大流血で決着した9月場所。
どれもこれも、この2人だからこそ出来た相撲だった。
2か月に一回、固唾を飲んで見つめる一番。
毎回違う色が有って、本当に楽しい。
そういえば日馬富士対稀勢の里についても、
オレとアイツの一番に相応しい
素晴らしい取組になっている。
しかし、何故この2つのカードは
毎回面白くて仕方ないのだろうか?
理由は単純だ。
そう。
真っ向勝負だからである。


日馬富士も白鵬も、プライドが有る。
横綱だからこそ、相手の100%を上回り、
完膚なきまで叩きのめそうとする。
そして、稀勢の里も普段抑えている自分を開放し、
相手の期待に応える。
プライドとプライドの正面衝突。
プロスポーツであれば相手の良い部分を潰そうとする、
そういう面は必ず出てくる。
勿論それは悪いわけではない。
相手の考え方を上回ろうと知略を巡らせることも
スポーツの醍醐味と言える。
むしろ野球だとこの「真っ向勝負」という言葉は
ストレートを待つ打者に対してストレートを投げさせるという、
茶番を演出する言葉として使われる。
互いが相手を上回ろうとするために織り成す、
「真っ向勝負」。
この精神性の高さが、我々を更なる次元に誘う。
だが、これはスポーツとしての精神性の高さというより
格闘技として相手に負けたくないという、
原始的な意地の張り合いという面も有る。
気高さと、幼さ。
その両極端なコントラストにクラクラしながら、
幼さにも大いに共感する。
明日は、白鵬対日馬富士。
彼らの真っ向勝負は、どのような戦いになるのだろうか。
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