貴乃花が関取を育てられない理由。

一時代を築いた力士が引退しその後独立すると、
直後に優秀な若手が育ち始める。
千代の富士が九重部屋を継いだ直後に
千代大海が入門してきたのは
この典型である。
優秀な部屋頭が育つと、それに続いて
更に優秀な若手が入門し、
その背中を見ながら育ってゆく。
こうしてプラスの循環が成立し、
気が付けば角界をリードする部屋としての
立場を確立する。
だが、一時代を築いたにもかかわらず
いつまで経っても関取すら育成できずにいるのが
貴乃花である。


説明不要ではあるが、貴乃花は現役時代は
平成の大横綱として名を馳せ、
いわゆる若貴ブームを牽引し、
相撲人気を老若男女に至るまで広めた大功労者だ。
そして彼は父である先代の貴ノ花が運営していた
二子山部屋を継承する形で貴乃花部屋をスタートさせた。
それまでに在籍していた部屋付きの親方衆や
スタッフもそのまま継承しているにもかかわらず、
この10年で十両すら育てられていない。
そう。
これは異常事態である。
幕下フリークとしては
貴乃花部屋の力士たちが登場すると
テンションが2割増しになり、
そして負けると更に3割増しになるのであるが、
こうも続いてしまうとダメな貴乃花部屋は
愛でるべき存在ではなく、
心配するべき存在へと変貌してしまう。
それはうつ病から復帰した岡村隆史が笑えないことや
下位で安定している巨人を叩く気になれないことや
デブなのにジャンケンに負けた子が
運動会の長距離走で同情の拍手を集めているのと
同様の現象なのである。
さて、何故貴乃花はこれほどの実績を持ちながら
関取すら育てられなかったのか?
続く。

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