NHKが用意した「相撲好きに対する半笑い問題」への回答。「相撲女子特集」が変える、相撲の未来とは?

大相撲2日目の放送をご覧になられただろうか。
今日の放送はNHKの普段の中継から考えると
かなり冒険している内容であった。
というのも、「相撲女子」向けなのである。
幕下十両にはコラムニストの能町みね子さんを、
幕内では紺野美沙子さんを招き、
リポーターには平井理央さんを起用。
最近女性でも相撲ファンが増えている実態に迫り、
ファンの生の声を紹介したり、
また新しい相撲の観方を紹介するなどといった
かつてない切り口の特集となった。
キラキラ四股名。
力士と萌え。
そして、追っかけ。
NHKというより「幕下相撲の知られざる世界」のお家芸。
ここにいやげものと幕下というエッセンスが加われば、
完全に当ブログではないか。
34歳男性の書くこのブログが女子目線だとすると
それはそれでおかしな気分なのだが、それはさておき。
相撲中継は今まで、ある程度想像の枠内に収まる内容だった。
それ故にデーモン閣下が中継に呼ばれたことは事件だった。
だが今回の内容は大相撲は、フレームを破壊するものだ。
つまり、NHKは本気なのである。
NHKの本気。
その先にはつまり、新規ファンの開拓が有る。
キャッチーな切り口から相撲を語り、興味を引く。
相撲に関心の無い、もしくは少しばかり興味のある人を
ぐっと引き寄せる。
奇しくも昨日のトピックである
「相撲好きに対する半笑い問題」をNHKが
解決しようとしているのだ。
だが、この方針には批判的な方も居ることだろう。
「~女子」のような浅はかなレッテルについて腹を立てたり、
相撲にあまり縁の無い平井理央さんを起用することに一言有ったり、
普通の放送で見せている内容を削ってまでこの特集を組んでいるために
放送内容自体が薄くなっていることへの批判が有ったり。
突っ込みだしたらキリが無いのは間違いない。
勿論、相撲中継としての品質で言えば普段の方が上だろう。
そして、既存ファンが見たいのは相撲女子特集でないことも確かだろう。
だが、相撲に対する目線を変えるためには手を打たねばならない。
相撲ファンとそれ以外の方の感覚は、そもそも異なるのだ。
新規ファンを開拓するためにはどちらに合わせなければならないのか。
当然、後者である。
相撲を観る、観たくなるような空気を作ること。
ブームの形成には、メディアによる後押しが必要だ。
そしてNHKは、遂にそこに舵を切った。
それが重要なのである。
そんなわけで、NHKに理解を示そうというスタンスで観た
今日の相撲中継だったのだが…
私にはとても面白かった。
能町さんも、紺野さんも、相撲がとにかく好きで、
自分の言葉で伝えている事に感銘を受けた。
たまにこういう放送が有っても、私は良いと思う。
未来のためだし、何よりも面白いからだ。
これ以上の理由は無いだろう。
この試みを続けたとすると、年末にはどうなるのだろうか。
それを見届ける2015年になるのかもしれない。
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