白鵬の圧倒的な強さ。日馬富士の不安定さ。稀勢の里の可能性。新勢力の台頭。今年の大相撲、漢字一文字で表すと?
師走である。
大相撲九州場所が終わり、普通は1か月半先を今か今かと
一日千秋の想いで居るのが当たり前なのだが、
相撲のカレンダーを想う以上に、日常生活のカレンダーに追われるのが
この時期である。
外はクリスマスのイルミネーションが煌びやかに輝きを放ち、
おせちや年賀状のCMを目にする機会が増える。
そして、今週の予定で目を惹くのが、「今年の漢字」である。
今年を漢字一文字で言い表すと?
全てを言い表すことは難しい。
特に印象的な部分を漢字一文字に凝縮することになるのだが、
そこに様々な意味を持たせ、且つその意味に納得感を
見出せる一文字にこそ「今年の漢字」に成る資格が有るのだと思う。
そこで私は、今年の大相撲を一文字で言い表す漢字を考えた。
今年の主な出来事。
白鵬の圧倒的な強さ。
日馬富士の爆発的な強さと低迷。
稀勢の里への期待と失望。
そして、遠藤や大砂嵐の台頭。
あとは、把瑠都や阿覧の突然の引退。
こうした要素を集約した一文字。
私の中で考え、一つの結論に達した。
「幕下相撲の知られざる世界」が考える、今年の一文字。
それは、
「極」
である。
白鵬に関しては、単純に強さが極まった。
優勝4回、準優勝2回。
82勝8敗。
43連勝。
関脇以下では豪栄道と妙義龍にしか負けていない。
大関の琴奨菊と鶴竜対しては、今年は何と全勝。
恐るべき「極」だ。
日馬富士は、不安定さが極まった。
白鵬を相手に優勝を掴めるのは、現状では
絶好調時の日馬富士しか居ない。
年間82勝の怪物を相手に2度の優勝というのは、
凄いことなのである。
だが、凄さが相殺されるほど低迷の印象も強い。
金星の配給に見られるように、序盤に負けが付くと
場所全体を通してパフォーマンスが低下してしまう。
横綱としての安定感を求めるが故に、
不安定さに対する印象が「極」に達した一年だったと言えるだろう。
そんな2力士を打ち破ることを求められたのが稀勢の里であり、
その要求に対して彼は応え、そして応えられなかった。
遂に白鵬を普段着の相撲で倒す実力を付け、2度やってのけた。
稀勢の里の相撲と勝ちっぷりがあまりに魅力的なので
期待は否応なしに高まる。
そして、高まった期待は千秋楽に粉々に壊される。
期待と失望がこれほど「極」まった力士は、
恐らく過去を探しても稀勢の里だけではないかと思う。
そんな稀勢の里への失望に耐えられなくなったファンは
新たな希望を求めた。
そこで現れたのが、遠藤と大砂嵐である。
番付をかつてないスピードで駆け上がり、
かつてないスケールの相撲を取る彼らには、まだ底が見えない。
底の見えない部分にこそ、現在の大相撲に漂う
閉塞感打破の期待を見出してしまう。
閉塞感も「極」まり、そして、その打破に対する期待もまた「極」まった。
遠藤と大砂嵐に対する期待と言うのは
その象徴的な出来事なのだと私は思う。
そしてその陰で、把瑠都と阿覧の引退という出来事が有った。
引退する姿を想像できなかった力士の突然の引退に対する驚きもまた
「極」まったと言えるだろう。
強さも、弱さも、期待感も、閉塞感も、そして驚きも。
全てが「極」まったのが、2013年の大相撲なのではないだろうか。
皆さんの今年の一字は何だろうか。
ご意見お待ちしております。
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また、昨日までにメッセージ頂いた方につきましては
本日発送いたしました。
『命』なんかはどうでしょうか。
『いのち』ではなく『めい』です。
日馬富士の「大関は努力、横綱は宿命」という言葉。
強さは十分すぎるほど持っている稀勢の里に唯一足りないもの。それが宿命ではないでしょうか。
私の考えた今年の相撲漢字ですが・・・
「 迫 」です。
管理人さんの欠かれた内容と重複する部分は多くございますが、遠藤、大砂嵐をはじめ、期待の力士たちが台頭し白鵬に迫ってきた印象があるので、これを一番にフィーチャーしました(日馬富士も入っています笑)。
あとは、白鵬自身にとっては、まだまだ譲らんぞと、まだまだ「白」の「道」は続くぞという意味をとりまして、その2字を合体させ「迫」としました。
じゃあ私は「綱」にしてみます
把瑠都の引退、遠藤の台頭に代表されるように一年で何があるかわからない激動の一年でしたが、結局優勝はすべて横綱。稀勢の里も未だ掴めず、把瑠都も掴めなかった横綱。
綱の重み、すごさを感じました
日本人ではない大砂嵐に、稀勢の里の代わりは出来ません。
漢字一字は「待」もしくは「望」です。
来年は、「待望」の横綱稀勢の里が観られそうだからです。