モンゴル時代は続くのか。三横綱が独占する栄華と、その他の力士の実情。そして数年後に迫った大問題とは?

先日Ustreamで動画配信をした際に、
相方のSearch net boxさんが
「モンゴル時代は続くのか」
というプレゼンテーションを行った。
朝青龍が横綱になって以降
上位の番付にはモンゴル人が君臨しており
その傾向は10年余り続いている。
だが、実は鶴竜以降の入門力士の中で
三役昇進したモンゴル人力士は、時天空ただ一人なのだ。
更に言えば鶴竜よりも年下のモンゴル人力士の中で
最上位番付を記録したのは照ノ富士の前頭10枚目。
このことから言えること。
モンゴル時代とは白鵬・日馬富士・鶴竜によって作られたものであり
それ以降の力士は前頭上位のエレベータ力士すらほぼ居ないのである。
歴代横綱は全員22歳までに、そして歴代大関は全て
24歳までに十両昇進している事実からも早期の出世が
大輪の花を咲かせる必要最低条件であることを示している。
今後その可能性を残している照ノ富士、貴ノ岩、逸ノ城、大翔鵬が
鍵を握っている、というのがプレゼンテーションの締めとなった。
かなり端折っての説明となったので、これらの内容については
後述する動画をご確認いただきたい。
この角度から可能性を考証したことが無かったことや
実はモンゴル人がそれほど上位で活躍できていない事実は
私にとっては新鮮な驚きだった。
だが、私はこの資料を眺めながら今後土俵界を揺るがす大問題が
存在していることに気付いた。
それは何か。


そう。
ポスト大量入門問題、である。
現在各部屋に在籍しているモンゴル人力士の多くが
白鵬や日馬富士と同じタイミングで入門した力士達である。
そのため、30歳前後のモンゴル人力士が非常に多い。
時天空。
朝赤龍。
翔天狼。
千昇。
玉鷲。
魁。
荒鷲。
これらの力士に残された時間は、あまり無い。
成長する余地が残されている反面で、
一つの衰えが力士としての終わりを迎える結果になることも有り得る。
彼らに加えて当然白鵬、日馬富士、鶴竜もふくまれているのだから
その数の多さを分かっていただけるだろう。
この事実から何が言いたいか。
今までを作ってきたモンゴル人達が、大量に引退する時期は
すぐそこまで迫っているのである。
部屋の大黒柱である助っ人外国人としての彼らが
居なくなることは、経営面を考慮しても死活問題だ。
ポスト大量入門時代という大問題。
彼らは一体どう乗り切るのか。
恐らくここまで安定した品質を提供してきた
モンゴル人に頼ることになるだろう。
その日が来てからではもう遅い。
衰えるのは明日かもしれないし、数年後になるかもしれない。
ならばもう、今から動くしかない。
そう考えると次の時代を築くのは、これから入門するであろう
今のモンゴル人中学生・そして高校生ではないかと思うのだ。
次の時代の中心に居るのは、照ノ富士でも逸ノ城でもない可能性。
時代の覇者を探すべく、既にモンゴルにその手は迫っていることも想定されるし、
既に日本の高校に在籍していることも考えられる。
土俵での動きも注目だが、本当に見るべきは土俵外の動きなのかもしれない。
今後の動向から目が離せない。
◇お知らせ◇
先日私とSearch net boxさんが「モンゴル時代は続くのか」
というテーマについて動画配信をしました。
こちらをご覧ください。
http://www.ustream.tv/recorded/45033282
◇お知らせ◇
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https://www.facebook.com/nihiljapk

モンゴル時代は続くのか。三横綱が独占する栄華と、その他の力士の実情。そして数年後に迫った大問題とは?” に対して1件のコメントがあります。

  1. 名もなき者 より:

    約2年も経ってのコメント、お許しください。
    貴方は記事の中で、
    「歴代横綱は全員22歳までに、そして歴代大関は全て24歳までに十両昇進している事実からも早期の出世が大輪の花を咲かせる必要最低条件であることを示している。」
    とおっしゃっていますが、この「歴代」とはいつ以降の横綱・大関のことなのでしょうか。双葉山と同時に大関昇進した鏡岩の新十両年齢が満25歳だったことから、ここでの「歴代」は「○○以降の歴代」を示しているのではないか?と感じたのが理由です。
    揚げ足を取るようで非常に後ろめたい気持ちですが、もしよろしければご返答をお願いします。

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