「次の九重部屋はどこだ?」次代の大相撲を牽引する部屋を予想する。第二回:「今後も活躍が期待される、伝統の部屋」編 その1
何が起きてもおかしくない、最近の大相撲。
モンゴル新時代と日本の新時代が台頭し、
旧世代がそれに対抗する形で対戦が盛り上がる。
そして、観客が熱狂する。
現在の大相撲を取り巻く状況は、このようなところである。
さて、気になるのは「次に何が起こるのか」。
力士の一人一人の成長は難しいかもしれないが、
各部屋が戦略的に育成を行っていることを考慮すると
どこの部屋が次代を担うかは予測可能かもしれない。
そこで、今回は「次の九重部屋は誰だ?」という
特集を組んでみたい。
まずは各部屋の力士について、以下のカテゴリに分ける。
◆関 取:2014年9月に関取の力士
◆元関取:2014年9月に幕下以下の元関取
◆金の卵:2014年9月に22歳以下の、十両以上未経験の幕下力士
◆銀の卵:2014年9月に23歳~25歳の、十両以上未経験の幕下力士
◆銅の卵:2014年9月に26歳以上の、十両以上未経験の幕下力士
◆注目株:三段目以下で十両以上未経験の注目すべき力士
第二回は、「今後も活躍が期待される、伝統の部屋」編。
最初に紹介するのは、春日野部屋である。
◆関 取:碧山、栃煌山、栃ノ心、栃乃若、栃飛龍
◆元関取:
◆金の卵:栃丸
◆銀の卵:
◆銅の卵:栃ノ里、碧天
◆注目株:栃登、長尾
◆現状 :
ここ数年部屋を引っ張り続けている栃煌山を筆頭として、
怪我から復帰して強さを見せつける栃ノ心、
怪我の影響からかつてほどの力を出せないまでも
幕内でしぶとく生き残る栃乃若、
そして、田子ノ浦部屋から移籍して開花しつつある碧山。
この内訳には面白い傾向が有り、
碧山と栃ノ心のヨーロッパ勢と、
栃煌山と栃乃若の高卒エリート勢という
二つのルートが春日野部屋を支えているという構図である。
関取が概ね3世代に集中しており、新世代の台頭が待たれる。
そして、今十両昇進が期待されている3名こそ、
正に新世代というのが春日野部屋の運営が巧いところだ。
栃丸は既に幕下生活が2年近く、
下位では大勝可能だが中位から上位の壁をどう破るか。
栃登も力量的には似通った状況だ。
地道に力を付けてきた若い2力士に加えて、
デビューから番付を駆け上がり、三段目の上位まで駒を進めた長尾。
かつての栃煌山や栃乃若は居ないが、時間を掛けてじっくり
世代交代に至る絵が描けているのが、今の春日野部屋である。
◆今後期待される動向:
新世代が芽吹いているのは素晴らしいが、
伊勢ヶ濱部屋に於ける照ノ富士のような看板力士候補が居れば
さらに盛り上がるのではないかと思われる。
世代間を繋ぐバイプレーヤーや幕内下位への定着が期待される
学生出身力士ではなく、得意の叩き上げ育成。
三役から大関が期待される中学生や高校生の大器を
如何に獲得するか。
素材として狙いたいのは、かつての影山や李ではないかと思う。
次も、「今後も活躍が期待される、伝統の部屋」を続けます。
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