オピニオンサイト「政経電論」に「次代を担う外国人力士不足という「危機」 新たな外国人枠新設の提案」という記事を寄稿しました。
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何故私が今、データ記事を書くのか。
オピニオンサイト「政経電論」に「次代を担う外国人力士不足という「危機」 新たな外国人枠新設の提案」という記事を寄稿した。
2015年から相撲ライターとしてお金をいただいて記事を書く立場となり、大相撲のために何が出来るか、そして
他のライターの方に出来なくて私に出来ることについて何度となく向き合った。ファンブログだからこそ注目してもらえているという側面が少なからずあり、吐合さんを通じてファンとしての想い、それに派生した気づきが私の記事の中核を担っていた。
ただ、これでは仕事として記事が書けない。稀勢の里の記事はこの切り口で書けるが、他はそうはいかない。幕下の記事は書く場が限られている。稀勢の里バブルと大相撲の不祥事によるバブルが落ち着いた後で、私がたどり着いたのが、数字を分析するということだった。
大相撲を観ていればその時々のトレンドが出てくる。そしてそれに着目する者もこの業界ではそれほど多くはない。記事にする者が居ないことに気づいた時、スポーツ系のサイトで私が出来ることはこの方向だと確信した。
「西尾さんの記事、昔と違う」
そんな話を聞くが、こういう事情によるものなのでどうかご容赦願いたい。
そして最近私に出来ることがもう一つあることに気づかされた。
他のライターの方に出来なくて、私にしか出来ないこと。
それは、相撲協会に対する提言である。
不祥事と稀勢の里バブルで得た、ビジネス系サイトとの繋がりという「財産」。
私の主戦場はスポーツ系のサイトでもスポーツ新聞でも、ましてや専門誌でもない。それ故力士に対するインタビュー記事を書くことは出来ない。
しかし、力士や相撲協会に近くなると難しいことに直面することになる。言いたいことを言いたいように書けないというジレンマだ。
故に、相撲協会に対する厳しい意見はなかなか表に出にくい。
語弊があるので言い換えると、日刊紙で取り上げる類の不祥事については世間が知るところになるし、批判をせざるを得ない時も有る。
問題は、相撲の世界で起きていること。世間が広く知らないラインのところで起きている問題の中に組織としての問題が露見したとき、である。
実は、こういうことがよくある。
不祥事は一段落しても、相撲協会の体質は変わらない。そしてそれを取り巻く相撲メディアの体質も変わらない。
結果として、相撲村は相撲村の論理から抜けられない。それが大相撲の改革が進まない大きな理由だ。
大相撲の一連の不祥事と稀勢の里バブルが私にもたらしたのは、スポーツサイトというよりはビジネス系の媒体とのつながりだった。
もしかするとこういうサイトで伝えるべきを伝えることが私の価値になるかもしれない。
どうすれば有望な素材が大相撲を目指すか。そういう議論は為されるべきだが、どうにも記事にならない。私に出来るのはこういうことなのだ。
今のままではかつての曙も武蔵丸も、そして白鵬も入門しないという重さを、この記事を通じて少し考えていただければ幸いである。
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音声問題が発生しており、配信は現在お休みをいただいています。名古屋場所前には再開したいと考えておりますので、お待ちいただければと思います。