伊勢ヶ濱部屋幕内7人。現在の幕内の勢力図を調べてみた

Contents

番付発表されると本場所モードになる

2025年初場所の番付が発表されました。

昇進者に関しては場所後に発表されるため、毎回のことではありますが特にサプライズというのは無いのが番付発表の特徴です。

ただ、細かい部分で予想以上に番付を伸ばしたり、思った以上に下げなかったりという驚きがあるため、予想番付愛好家にとっては番付発表というのは一つのイベントという話を聞きます。(私は作らない派なのですが)

番付発表があるといよいよ本場所が直前に控えているという段階になるので、それも含めて楽しいんですよね。

ここまでは巡業で全国を回り楽しい話題が続いてきていましたが、場所前のニュースが増えてくるので緊張感を帯びてきます。

横綱や大関が申し合いで何勝何敗だった、みたいなニュースが出てくることになりますが、これもなかなか宛にならないんですよ。好調が伝えられていた力士が本場所では振るわないなんていうことはよくあることですからね。

逆に前評判でそこまで調子が良くない力士がふたを開けてみたら・・・というのは少ないように感じます。好調はアテにならないけど、不調は結構当たりやすい。そんな風に考えるようにしています。

伊勢ケ浜部屋の幕内力士が7人

さて。

今回の番付発表で大きな話題になったのが、伊勢ケ浜部屋で幕内力士が7人になったというのです。

これは2003年の武蔵川部屋で7人だった時以来ということで、実に22年ぶりのことということでした。

考えてみると同部屋でこれだけ多くの力士が幕内に居るっていうことは珍しいように思います。まぁ何しろ22年ぶりのことですから当たり前なんですけど。

私が子供の頃は九重部屋の力士が多い時代があって、その少し後には井筒部屋が隆盛で、若貴ブームの頃には二子山部屋が今回のような規模で多かったように思います。

当時は千代の富士の優勝を北勝海がアシストしたり、貴乃花・若乃花・貴ノ浪・安芸乃島・貴闘力が居る中で曙や武蔵丸は対抗しなければならなかったりと、同部屋が多いことが優勝を占ううえでも大きく作用していたんですよね。

考えてみるとそのようなことって最近ほとんど記憶にないです。

一つ思い出したことがあるとすると、照ノ富士が優勝を争っている最終盤で同部屋の照強が朝乃山を相手に立ち合いから足取りで奇襲を掛けて勝利したということがありました。

正直それくらいなんですよね。

稀勢の里を高安が、貴景勝を隆の勝がアシストというのはありそうなんですけど、そのような観点で語られることが無かったということは、大きくは作用しなかったということなのでしょう。

幕内の部屋別勢力図はどんなものか

ということで少し気になったのは、現在の番付において部屋別にどのような構成になっているか?という点です。

調べた結果は以下の通りです。

幕内は42人居ますが、この中で7人を伊勢ケ浜部屋が占めていて、果たしてそれに対抗するような部屋があるのでしょうか?

まず気づくのは、部屋の多さではないかと思います。

実に25部屋で幕内力士を擁しているのです。

現在45部屋存在していることを考えると、実に半分以上の部屋ですからね。もっとこの点については格差があると予想していたので意外でした。

これは私の勝手なイメージだったのですが、関取の居る部屋と、三段目以下しか居ない部屋という二極化をしているものだと思っていたんですね。

そうか。

こんなに多様化しているのか。

そのうち10部屋で複数の幕内力士を抱えている訳ですが、3人が2部屋、2人が8部屋ですから、7人抱えている伊勢ケ浜部屋がかなり特殊だということが分かりました。

有力力士たちが同じ部屋を目指さない時代ということなのか、もしくは有力であっても全員が期待通りの活躍が出来ていないということなのか。

多くの部屋で育成ノウハウがあることは心強いところではありますが、身近なところにライバルを作りにくい環境とも言い換えられる訳で、良い面もあれば逆もあるということなのかもしれません。

上位総当たりに複数力士が居る部屋は少ない

そして。

部屋名と幕内力士の名前を見て気づいたことがあります。

それは、上位総当たりのところに力士を複数抱える部屋が少ないということでした。

照ノ富士と熱海富士。

若元春と若隆景。

大栄翔と翔猿。

今のところ、このくらいなんですよね。

大所帯の伊勢ケ浜部屋ですら上位にはあまり力士を送り込めていない訳で、これは一つの発見と言ってよいと思います。

上位に入ってくるようなクオリティの力士は部屋の中では突出した立場になるので、アシストは今の時代そうは期待できないし、出稽古をしたり本人の気づきや発想で相手力士の対策を練らねばならない。

番数をこなすということも大事ですが、稽古の方法も戦略も絶えず考えられるような柔軟さと賢さが求められる時代になってきているということなのかもしれません。

解説の親方は気迫や稽古の数といった部分を強調しますが、幕内の勢力図を考えると彼らの言っていることに従うだけでは置いていかれる可能性もあります。まぁその手の指摘はポジショントークなのかもしれませんが・・・。

ということで現在の勢力図を元に今の大相撲を考察したわけですが、実は私の手元には更に勢力図を深堀したデータがあります。

相撲レファレンスのサーバダウンが続いており、データ分析にはとてつもなく面倒な状況ではありますが、力技で分析を進めましたので次回はそんなお話をしていこうと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)