福祉大相撲に於ける振分親方の意味は、単に振分親方を演じるだけではない。重い意味を持つ、もう一つの意味とは?
福祉大相撲を観た。
初っ切りや相撲甚句、羽太鼓に加えて
横綱インタビューなど、普段土俵では見せない顔を
観られる貴重な機会なので、私は非常に楽しみにしている。
今年も期待に違わず、力士の新たな一面が観られて
力士の萌えが大好物の私は、大満足なのであった。
ちなみに力士と萌えというトピックに関しては
以前まとめた回が有るのでそちらを参照いただきたい。
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/nihiljapk/article/114
さて、今回の福祉大相撲で非常に印象的だった点について。
とにもかくにも振分親方に尽きる、ということ。
超絶に歌がヘタだということ。
公開プロポーズもこなしたこと。
そして、トークは全て持って行くところ。
振分親方は引退してもなお、振分親方にしか出来ない役割を
忠実に果たしているのだ。
ファンが求めるサービスを求める品質で提供できることは
それ自体が非常に凄いことなのだが、
実はこのファンサービスはもう一つの大きな意味が有る。
そう。
現役力士を守っているのだ。
例えば、「お楽しみ歌くらべ」(このタイトルのセンスが凄い!)だと
本来であれば歌に定評のある勢を出したいところなのだが、
いくら上手く歌っても最終的に振分親方が持って行けるために
子供力士との対決コーナーで起用出来る。
そしてトークコーナーでも本来であれば誰もが
稀勢の里や遠藤、大砂嵐の登場を期待するところだが
振分親方が場を温められるので、この人気者達が居なくても
観客は一定の満足をした状態で国技館を後に出来る。
ファンサービスを行うことで力士としての自覚を促し、
更なる成長に結び付けることにも繋がるが、
反面で現役力士に対して負荷を強いることでもある。
特に、本場所で結果を残せなかった人気力士は
こうした場には登場させられないだけに
確実に登場できる振分親方がこうした企画に於いて
どれだけ助かる存在かがお分かりいただけるだろう。
振分親方というキャラクターを常に演じ、
如何なる時でもその期待に応える。
一発ギャグで売れた芸人が実はその一発ギャグで
笑いを取るために苦労をしているように、
求められたキャラクターで求められた
発言やアクションを取ることはそう簡単ではない。
これだけキャラクターが浸透しているということは
つまり彼の言動は散々目にしてきたことを意味している。
何をやっても「つまらない」「飽きた」と
切り捨てられやすいのが、こうしたキャラクターの悲哀である。
だからこそ、これは凄いことなのだ。
その凄さに想いを馳せながら、振分親方が役割を果たす様を
これからも観ていこう。
私はそう思うのだった。
◇お知らせ◇
02/12にUstream配信を行いました。
その時の録画映像です。
・遠藤コールを起こそうとしたファン、でも誰も続かない…
⇒マニアが業界をダメにする。
新規ファンの参入障壁を作らないことと、
その業界として譲れないラインは何なのか?
http://www.ustream.tv/recorded/43715004
◇お知らせ2◇
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