八百長問題や朝青龍問題で揺れた相撲界が抱える、若手力士不作という非常事態。

最近、相撲で大成するには早い入門が必要である、
という話をよくしていたわけだが、
過去の力士については確かにそうなので
一つの真理であることは間違いない。
今のところ大卒力士で横綱に手の掛かる力士が
存在しないのは事実だし、
アマチュア相撲から大相撲への適応に時間を要するという、
プロ野球からメジャーリーグへの移籍と同じ病理が
有ることもまた、事実である。
そのような感想を元に番付を眺めていると、
一つの疑惑に行きついた。
そう。
最近若手の新星が少ないことである。
そこで私は現在の番付を振り返り、
平成以降に生まれた力士を抽出してみた。
すると、以下のような結果が出てきた。


前4 高安(平成2年)舛ノ山(平成2年)
前11 旭日松(平成元年)
前14 千代国(平成2年)
十3 琴勇輝(平成3年)
十5 大喜鵬(平成元年)
十6 千代鳳(平成4年)
十12 貴ノ岩(平成2年)竜電(平成2年)
下4 千代皇(平成3年)
下6 栃矢鋪(平成元年)
下9 慶天海(平成2年)
下11 川成 (平成3年)
下13 千代嵐(平成3年)
下14 海龍 (平成2年)
下17 笹ノ山(平成4年)
下20 齊心 (平成3年)
下21 千代丸(平成3年)
下22 佐木山(平成3年)
下23 琴福寿(平成3年)
下24 宝香鵬(平成元年)
下25 達  (平成6年)
20代前半で十両以上の力士がこれほど少ないとは
正直思わなかった。
平成元年生まれの場合は、24歳である。
既に若手というよりは中堅にまで差し掛かっている年齢だ。
若くして大成する力士は20歳前後で幕内まで昇進するものだが、
この基準を満たすの者が現在存在せず、
下を見てようやく琴勇輝と千代鳳が出てきているだけなのだ。
そして、もうひとつ気になるのが、
外国人の若手すら存在しないのである。
外国人力士枠が概ね埋まってきているからなのか、
それとも日本に来る外国人の質が低下しているからなのか。
考えてみると鶴竜の後に日本人力士を圧倒できる
外国人が登場していないのだ。
碧山や臥牙丸、栃ノ心や阿覧も現在の地位で
頭打ちになっているし、
何よりモンゴル人に至っては幕内で
あまり名前が思い出せない始末である。
日本人に関して言うと中卒力士が少ないのは
社会情勢として仕方ないとして高卒力士すらも
伸びていないのは、恐らく朝青龍問題や八百長問題で
有力な力士が入門していないということが
作用しているのだと推測する。
だとすると、この問題が一応の終息を見た今、
2~3年後は良い方向に向かうのではないかと思うが、
だが社会的な信頼が失墜した大相撲に飛び込む
有能な若者が更に減少するということも
一つのシナリオとして想像できる。
土俵の充実もさることながら、
土俵外での活動も鍵を握ることになる。
信頼を失墜するのは簡単だが、
獲得するのには小さな努力を積み重ねる必要が有る。
今の力士は、大変である。

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