もう我々は、稀勢の里には期待しない方が良いのか?後編

稀勢の里が叩かれる理由。
他の大関より秀でた成績を挙げているにもかかわらず
鶴竜でも、琴奨菊でもなく、ましてや琴欧洲でもなく
稀勢の里が批判されるのは、数字が理由ではない。
なぜならば、大関なのにより成績が悪い力士は
他にも居るからである。
だからと言って、把瑠都が好調の時代に同じような
批判をされていたかと言えばそうでもない。
だとすると批判される理由は、
「稀勢の里がそこそこの成績だから」
ということになる。


もっと出来るのに、それが出来ない。
白鵬が勝っている日常を早く打破してほしい。
それも、白鵬を牛耳る形で。
歴代でも屈指の横綱たる白鵬の全盛期にこれを求めるのは
酷なことではある。
そして間の悪いことに、稀勢の里には
このようなデータも存在している。
◆データ3 1~10日目、11~15日目の勝率
~10日 ~15日
平成24年 1月 9勝1敗 2勝3敗
平成24年 3月 6勝4敗 3勝2敗
平成24年 5月 9勝1敗 2勝3敗
平成24年 7月 8勝2敗 2勝3敗
平成24年 9月 9勝1敗 1勝4敗
平成24年11月 7勝3敗 3勝2敗
平成25年 1月 8勝2敗 2勝3敗
平成25年 3月 6勝4敗 4勝1敗
序盤は優勝に絡むのだが、終盤に崩れる。
特に、大関横綱相手の相撲での敗戦が多く、
成長していない印象を与えてしまう。
期待値が高まった状態で裏切られるのは
ダメージが高まるため、怒りが増幅される。
批判するのに理由はいくらでも付けられるが、
大抵の場合は感情的なものである。
優勝争いに絡むと「今場所こそは」と力が入り、
脱落すると「やはり」と落胆する。
稀勢の里の場合は、その繰り返しなのである。
◆データ4 大関・横綱の対稀勢の里対戦成績
※カッコ内は大関昇進後
鶴 竜 20勝 9敗(6勝2敗)
琴奨菊 18勝25敗(6勝1敗)
琴欧洲 16勝28敗(2勝4敗)
日富士 16勝27敗(3勝5敗)
白 鵬 8勝31敗(1勝7敗)
※参考
把瑠都 5勝21敗(2勝4敗)
終盤に崩れることを証明するかのように、
対大関・横綱勝率が低いことが分かる。
鶴竜と琴奨菊は問題無いが、残り4名については
横綱を目指す立場としては致命的なレベルである。
苦手力士が4人も居ては、終盤崩れることは間違いない。
そして、そうした問題を抱えながらも、
稀勢の里は出稽古に出ないことで有名である。
苦手な力士と稽古する、という解決策を打たず、
そして脇の甘さと腰高という課題も残されている。
問題点と解決策が明らかなのに、解決に至らない。
こうした側面もまた、イライラを募らせる
大きな要因となっている。
かつて貴ノ浪が脇が甘く、星を落とす機会が多かったことから
常に批判にさらされ、本人もその改善に努めたことが有った。
だが、遂に欠点を改善した相撲スタイルを作れず、
結局「脇が甘い」点を「懐が深い」という言葉で相殺し、
欠点こそ長所とすることで綱取りから降り、
個性派大関として生きていくことになった。
稀勢の里は個性派として生きる道を選ぶのか。
それとも、降りずに戦うことを選ぶのか。
この1年が勝負である。

もう我々は、稀勢の里には期待しない方が良いのか?後編” に対して 5 件のコメントがあります

  1. ゆう より:

    若乃花が引退して以来、13年間日本人横綱は出ていません
    もう永久に日本人横綱は生まれないのか?とすら思います
     稀勢の里にそれを期待しているのですが、なかなか上に
    上がれませんし、悔しい思いをしている人は多いと思います
    (私もその一人)
    それと彼は現状に満足しているように見えなくもないです
    (稽古も出ないらしいし、成績を悔しがってる様子もない)
    実力を出し切っていないように見えるので、余計失望します

  2. maru より:

    私の調べた範囲ですが、戦後大関は68人誕生しており、その内31人は横綱に昇進しています。そしてその31人の大関時代の勝率は平均で7割3分を超えています。
    しかし、横綱に昇進したのはあくまで後の結果であって、当然ですが大関時代は『大関』として見られていた訳です。横綱を脅かす『強い大関』として見られていたのではないでしょうか。
    語弊を恐れずに言ってしまえば、結果として大関止まりだった力士は、大関の下半分の力士達とも言えます。
    その時代時代で見ている側は、前者後者ひっくるめて『大関』として見ている訳ですから。
    過去の大関の成績を調べて、多くの人が『印象ほど勝っていない…』と感じるのは、その辺も関係している気が
    します。
    稀勢の里に周囲が期待するのは、当然大関の維持などではなく、『優勝』であり、『横綱』です。(尤も実際は、“稀勢の里”というよりも、“日本人”のそれを期待している方が多く、今それに一番近いのがたまたま「稀勢の里」である、という理由での期待感かも知れませんが。。)
    いずれにしても、横綱に上がる力士は、殆どの力士が大関時代の勝率7割超ですので、今の稀勢の里は大関維持には充分の成績でも、物足りない感、を感じるのは当然かも知れません。

  3. NIhiljapk より:

    >ゆうさん
    コメントありがとうございます。
    既に13年ですか…21世紀には日本人横綱が生まれていない
    ということになりますね。
    白鵬を圧倒するだけの能力と実績も有りますし、
    実際場所中にも素晴らしい相撲を取れますので
    否応なしに期待させられるんですよね。
    それだけの価値が有ると思うのですが、
    本人の努力で何とでもなる範囲の話が解決できない。
    だからもどかしい。
    こういう思いを背負っていることを、自覚してほしい。
    自覚しているのであれば、行動してほしい。

  4. Nihiljapk より:

    >maru さん
    コメントありがとうございます。
    面白いデータですね。
    横綱になる大関は7割3分の勝率だとすると、
    11勝4敗ペースを上回る必要が有るということ。
    だとすると、稀勢の里には横綱になることを
    期待しているのであれば足りないと判断されても
    仕方が無いのかもしれないですね。
    横綱への期待をしていることからイライラする。
    だからこそ大関として優秀であってもその事実は
    割とどうでもよかったりする。
    大関として優秀というデータを通じて、
    稀勢の里に期待されているのは大関としての役割ではない
    ということが鮮明になった。
    いやはや、いい機会でした。

  5. Nihiljapk より:

    >maruさん
    あと少しのことだとおもうんですよね。
    爆発までは。
    体格もある。馬力もある。形も有る。
    目に見える欠点の克服と、
    相手の研究。
    これだけで大分違うはずなんです。
    そしてそれは、出げいこがカギを握るはずなんです。
    誰かがTwitterで呟いていましたが、
    署名運動してでも、出げいこ行かせたいです。
    切実にw

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