バレンティンのホームラン記録と、白鵬の優勝記録。外国人の記録更新に対する障壁を考える。

ヤクルトのバレンティンが48号ホームランを打った。
「私の体にはドジャーブルーの血が流れている」
と語ったのはかつての名監督ラソーダ氏だが、
この言葉を借りるとすると、
「私の体には乳白色の血が流れている」というほど、
生まれてこの方ヤクルトファンの私である。
このホームラン記録をリアルタイムで観られる
嬉しさを感じながらも、私自身他聞に漏れずに
不安視しているのが、これから先勝負を徹底的に
避けられることなのだ。
かつてバースも、ローズも、そしてカブレラも
55本に近づくに連れて、王貞治の記録を守らんとする力が働き、
本来の打撃が失われて新記録達成は夢と消えた。
記録を打ち立てる時には、プレッシャーは
確かに付き物ではあるのだが、このような形での試練は
目を覆いたくなる。
そしてこの話題を見ながら、私は
相撲ファンとしても見過ごせない問題であることに気付いた。
そう。
白鵬の優勝記録である。


名古屋場所の優勝で遂に優勝回数は26回をカウントし、
いよいよ大鵬の32回が現実味を帯びてきた。
致命傷となる大きな怪我が無いこと。
比肩する存在も絶好調時の日馬富士と
ノンプレッシャー時の稀勢の里のみという状況であること。
28歳とまだ若いこと。
今のところ、勢いが鈍る要因が先の脇腹の故障
くらいしか思いつかないことから、
半年、1年後になると記録更新の声は高まることになるだろう。
それ故に、私はバレンティンの時と同じ心配をしている。
大鵬の記録を、外国人である白鵬に破ってほしくない。
このような声が上がることが、私は怖いのである。
大相撲が大変だった時期に、強い横綱として
職責を全うした白鵬は、相撲界にとっても
日本という国にとっても恩人なのである。
相撲と野球は根本的に異なるので、
ホームラン記録は勝負を避ける選択肢も有るが、
相撲の場合は対戦を避けることは出来ない。
立ち合いの変化などの裏技に出ようとも、
白鵬は対応してしまうことだろう。
相撲のルールの範囲内のことであれば白鵬は克服するし、
そんなことを相撲ファンもマスコミも許さない。
むしろ心配なのは、そうした声が白鵬を傷つけてしまうのでは?
ということである。
記録を作ったからこそ、そうした暗部に向き合わなくてはならない。
だとしたら、記録とは何なのだろうか?
今までの積み重ねとは、傷つくためのプロセスなのだろうか?
日本の国技を守るために全力を注いできたのに、
日本という国から裏切られるのでは、
まるで映画「ランボー」の世界ではないか。
悲しいことではあるが、1億2000万人も国民が居れば
このような意見を持つ者が現れてしまうことは
容易に想像がつく。
そして何よりも問題なのは、そうした極端な意見を
マスコミがこぞって取り上げて、この恩人の目に耳に、
残酷過ぎる意見を突き付けてしまうことである。
願望として、そのように思うことは自由である。
だが、言葉として発したり提示するにはあまりに配慮に乏しい。
それは言論の自由という世界なのではなく、デリカシーの問題だ。
まだ言われていないことなのだから、今警告することではない。
そう言う方も居ると思う。
だが、これは確実に予測の立つことなのである。
ランボーは言う。
「俺達が国を愛したように、国も俺達を愛して欲しい」
私たちにとって、白鵬とはどのような存在なのか?
それを考えれば、言っていいことと悪いことの区別は付くだろう。
あとは、マスコミの皆さんを信じるばかりである。
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バレンティンのホームラン記録と、白鵬の優勝記録。外国人の記録更新に対する障壁を考える。” に対して1件のコメントがあります。

  1. 源五郎 より:

    多分、(王選手の)記録どうのってギリギリのレベルでは無くなる気がします、、、今シーズンのバレンティン選手は。
    ただし、現在の調子だと、四球が増えるのは必至でしょうね。
    先日の巨人戦で、ボール球でもスタンドに運ぶ姿を見せられたら、まともな勝負は出来ません。
    バットを振れば「強打者」でも、歩かせれば「脚の早くないランナー」ですからねぇ。
    「歩かせ」られない状況を、前の打者陣がどれだけ作れるか?「歩かせ」て、ランナーを貯めると怖い打者が後ろに控えているか?でしょうね。
    ただ、この二つをクリア出来ていたら、今の順位に甘んじていないだろうとも思いますが、もしも「前者」だけでも達成出来たら、現状13点の開きがある打点部門でも充分、チャンスが出て来ますね。
    筆者自身が言うように、相撲とは比較出来ないと思いますよ。
    記録を作らせないように、他の力士が奮起するのなら、逆に活性化につながりますし、マスコミがネガティブキャンペーンをはる可能性は低いと思います。
    多分、日本人として「苦々しく」思っていたにしても、声高に主張しても意味がありませんし、恥ずかしいでしょ?
    若貴の引退で、実質、大相撲の純血主義は終焉を迎えたと思っていますから。

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