好成績の陰に、2つの幸運有り。豪栄道の大関取りが現状では厳しい理由とは?
豪栄道の大関獲りが話題になっている。
9月場所の成績は、11勝4敗。
大関を目指すには堂々たる成績である。
ご存知の通り、大関を目指すには
目安として3場所で33勝を挙げる必要が有る。
そして、単純に考えると豪栄道は
9月場所でこの水準に達したのである。
単純計算で言うと、今場所の再現をあと2場所で
果たせばよいのだ。
豪栄道は、1度成功を体験した。
出来たということは一つの自信として
良いスパイラルを生み出すことにも繋がる。
だが、待ってほしい。
今場所の豪栄道は、来場所以降も再現可能なのだろうか?
考えてみてほしい。
実は今場所の豪栄道には、2つの大きな幸運が味方していた。
まず一つは、稀勢の里戦である。
日馬富士を破り、この一番を勝てば
優勝を懸けて白鵬と対戦することになる稀勢の里。
この一番を豪栄道は勝利した。
勿論彼は上手に取ったのは間違いない。
だがこの日の稀勢の里は、ある意味稀勢の里ではなかった。
プレッシャーに蝕まれた、脆い方の稀勢の里だったのだ。
来場所以降も、稀勢の里はこうした場面で
脆さを見せることになるとは予想できる。
だが、普通の稀勢の里が出てくることの方が、遥かに多いのだ。
そしてもう一つが、白鵬戦。
白鵬が大の苦手の豪栄道。
対戦成績を見ても、過去に1度しか勝ったことは無い。
今場所の豪栄道の動きが良かったことが
最終的に勝ちを手繰り寄せることになったのだが、
実は白鵬側から見ると、近年まれに見るほど
酷い相撲を取ってしまったことは間違いない。
宝富士戦の呼び戻し。
栃煌山戦のとったり。
丁度連勝を重ねて、観客を魅了するという思考で
相撲を取っていたのが、正にこの時期だったのである。
そしてこの日はとったりに行き、失敗。
前に出続ける豪栄道に、成す術なく完敗を喫した。
勿論白鵬がオーソドックスな相撲を取っていたとしても
豪栄道が勝っていたかもしれない。
だがこの勝利には、白鵬の自滅という幸運が有ったことは
紛れもない事実なのである。
豪栄道は、この2つの幸運を勝利という結果に結びつけ、
11勝4敗の好成績を実現した。
しかし考えてみると、2つも幸運が有って
彼はようやく大関獲りに必要な水準を満たした。
つまり豪栄道は今のところ、幸運を味方に付けなければ
この成績を挙げられないのである。
言い換えると、既に大関にふさわしい実力を備えているのであれば
本当は13勝していなければならなかったのだ。
幸運が無くても11勝。
幸運を味方につけて星を伸ばせば13勝。
来場所はひょっとしたら、不運が待っているかもしれない。
例えば、絶好調の栃煌山の逆襲。
例えば、連勝を重ねる遠藤との初顔合わせ。
例えば、ほぼ勝った試しのない高安との対戦。
加えて、普通の白鵬と稀勢の里を対戦する可能性さえ有る。
このような状況でも、豪栄道は11勝を重ねなければ
大関への道は絶たれる。
幸運を味方に、大関獲りの足がかりを作った豪栄道。
真価が問われるのは、この後2場所である。
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大関は優勝争いに絡まないと非難されるが、豪栄道は優勝争いに絡むイメージがないですね…
今の実力で運よく昇進しても琴奨菊、鶴竜がもう一人増えるだけの気がします
>huuuさん
そうですね。
今のところ横綱には差が有ります。
琴奨菊や鶴竜が増えるだけ、その通りです。
現状でその琴奨菊や鶴竜に及ばないわけですから
彼らの実力はやっぱり大したものなんですよね。