相撲ブームは、人を育てられなかった。その他の競技のブームから透けて見える、ブームと成果の相関関係とは?

あまり説明する機会は無かったのだが、
私は33歳である。
世間で言うところの松坂世代であり、
野球でもサッカーでもそろそろ体力の限界で
引退する選手が出てくる年頃である。
翻って相撲はどうかと言うと、
同年代の主力力士たちは軒並み引退している。
朝青龍。
普天王。
黒海。
実はこの世代、一番番付が上なのが
幕下上位の大雷童という状況なのだ。
実際、上記の3人以外はそれほど出世していない世代で、
これから関取、というのもかなり厳しいことが予想される。
だがよく考えてみると、我々の世代というのは
若貴ブーム真っ只中であった。
小学校5年生くらいの頃に人気が爆発し、
席が取れないなどという声が上がってたのだ。
今更なのだが、ブームだったにしては、
力士の層が薄くないだろうか?
そもそも日本人として名が上がるのが普天王だけ、
というのは異常事態である。
そこで私は、周辺の世代を調べていた。
すると、驚くべきことが分かった。
そう。
若貴ブームをきっかけに相撲を始めた世代は、
軒並み層が薄いのである。


部活を始めるのが中学1年。
そして、スポーツとして始めるのが小学校2年くらい。
この間の世代を検証する。
ブームが始まったのが、1991年。
競技人口が増えるのは、この時である。
◆主な日本人力士
昭和53年生まれ(中1):垣添、安美錦
昭和54年生まれ(小6):豪風
昭和55年生まれ(小5):普天王
昭和56年生まれ(小4):豊真将、大岩戸、里山、磋牙司
昭和57年生まれ(小3):嘉風、大道、北太樹
昭和58年生まれ(小2):境澤、豊ノ島、琴奨菊、松鳳山
横綱は居ない。
大関も琴奨菊のみ。
三役に関しては定着した力士がゼロ。
強いて言うなら垣添と安美錦の在位期間が
相対的に長いという程度である。
つまり、不作なのだ。
あのブームが相撲人口を増やすことになったか否かは
別の検証が必要だ。
だが少なくともあのブームを小さい頃に経験した世代は
このような結果になっていることは事実である。
考えてみると、ブームはあまり人を作らないのかもしれない。
例えばサッカーを例に取っても、
1993年にJリーグブームを迎えているが、
1980年生まれ(中1)~1985年(小2)世代は
1979年の黄金世代と比べるとだいぶ見劣りをする。
そういえば1981年世代を中心としたアテネ世代は、
その頃「谷間の世代」と呼ばれていた。
例えばスキーノルディック複合団体。
荻原健司が金メダルを獲って以降、かつての輝きは
取り戻せずにいる。
例えばスキージャンプ。
船木と原田の活躍が記憶に残っているが、
今もなお当時主力の葛西がトップに居るのが現状である。
例えばバスケットボール。
スラムダンクでバスケット人口が激増しながら、
その世代が主力になった2000年以降の
男子のアジア選手権の成績は5位が最高。
それ以前は3位以上の常連だったにもかかわらず、
むしろ成績は低迷しているのだ。
バスケに関しては中東勢の台頭という側面は有る。
日本だけが進歩している訳では無い。
だが、日本の進歩が世界的な競争力を産んでいないことは
事実である。
問題は、ブームの時にどれだけ体制を整備できるか。
そして、ブームで興味を抱いた子供たちを育成できるか。
協会の機転と、行動力が勝負になる。
今心配なのは女子サッカーと、フィギュアスケート。
彼らはこの轍を踏まないか、注視したい。
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追記:霜鳥は昭和52年世代でした。訂正します。

相撲ブームは、人を育てられなかった。その他の競技のブームから透けて見える、ブームと成果の相関関係とは?” に対して1件のコメントがあります。

  1. oldnavy より:

    まず、霜鳥はS53年生まれの早生まれなので当時は中2かと思います。
    管理人さんは力士の層が薄いと言われていますが、私はそんなことはないと思いますよ。確かに、横綱・大関陣がほとんどいないのは事実ですが、各年代に幕内経験の関取が1人以上いるということは凄いことだと思います。
    十両以上の関取にすらなれないのが8割近いというのに私は贅沢な悩みなのでは?と思います。
    それと、ここには出ていませんでしたが、私自身S50~S57年代は豊作の年だったと思ってます。
    大相撲へ行ったもの、強かったけど大相撲へ行かずにアマに残った人たち。それらをもっと大きく見るとそんなことはないと思うんですけどね。
    ただ、大相撲に魅力が無くなってきたのかなという思いは最近感じています。

  2. nihiljapk より:

    そうですね。
    変わりゆく状況を把握して、どのように対処するのか。
    バスケはスラムダンクであり得ないほどの追い風を受けていたのに
    全くもってそれを活かせなかった。
    むしろ自分達の縄張り争いをしている現状は残念でならないです。
    そういう意味で言えばブームを経ているのが相撲であり、
    どう対処すればよいかはある程度理解できている。
    そのブームがいつ来るかが問題なのですが・・・

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