日馬富士の休場が、稀勢の里綱取りの最大の障壁?白鵬と稀勢の里の特性から、初場所の展望を考える。

日馬富士が今場所休場することが決定した。
この決定は大変残念なことだ。
九州場所であれほど素晴らしい内容を見せてくれた
横綱が居ない。それ以上に語ることは無い。
激励だの引退だの、様々な雑音を遮っての優勝。
力士としての強さ、
人間としての強さを見せてくれたことで
只の競技を見ている以上の何かを与えてくれた。
だが日馬富士の休場が与える影響は、
単に日馬富士不在という以上の影響を齎す。
そう。
優勝争いである。
日馬富士の休場というニュースは、
「稀勢の里に追い風?」という接頭句で報じられていた。
確かに、優勝争いをするうえで強力なライバルが
一人居なければ、確率は上がると考えられるのかもしれない。
イメージで言えば、その通りである。
だが、それはあくまでも、イメージの世界なのだ。
イメージで語ることは、実像とは異なる姿を
映し出すことにも繋がる。
それは、横綱に期待される成績と、
現実の成績との間にギャップが生じている現状からも
明らかである。
では、日馬富士の休場は、優勝争いにどのような
影響を及ぼすのか。


まずは、稀勢の里である。
稀勢の里は日馬富士に対して5連勝中。
つまり、得意力士である。
得意力士が休場し、代わりに前頭4枚目の力士、
安美錦ないしは豪風との対戦が組まれる。
豪風は苦にしないが、安美錦は苦手に属する。
とはいえ、落とせない相手として苦手という次元なので
日馬富士と彼ら二人の比較ではそれほど勝率は変わらない。
それどころか、日馬富士は稀勢の里に相性がいいだけでなく
横綱としての勝率が実に74%をマークしているので
他の力士を倒してくれる。
つまり、日馬富士というのは期せずして
稀勢の里の援護射撃をする役割なのである。
そして、その援護射撃をモロに受けるのが白鵬なのである。
白鵬を真正面から倒せる相手は、
今の相撲界には日馬富士と稀勢の里しか存在しない。
対白鵬に関しては、ここ1年で3勝3敗。
つまり、勝率50%。
白鵬は、この強敵の代わりに安美錦か豪風を相手にする。
彼らが相手であれば、基本的に取りこぼすことは無い。
言い換えると、日馬富士が出ないと
単純計算で0.5勝の上積みが期待できるのだ。
稀勢の里の期待値はあまり変わらない。
白鵬は、0.5勝アップ。
これだけを見ても、白鵬有利なのである。
白鵬は、取りこぼしをしないことが強みの力士である。
その彼を脅かす力士が減れば、その結果
優勝のボーダーラインは更に上がる。
単純計算で考えると、昨年の白鵬の6場所での敗戦数は8。
これを3引くと、5敗。
つまり、白鵬は日馬富士が欠場すると14勝はする計算なのだ。
ということは、稀勢の里は白鵬に対抗するには
14勝以上するしかない。
白鵬を倒すことは、前提条件。
取りこぼしをしないことも、前提条件。
これは、とんでもないことである。
私は以前、序盤で負けたとしてもその後腐らずに
15日間を務めることだいう話を書いたが、
日馬富士が休場するとなると話は別になる。
稀勢の里にとっては、極めて厳しい綱取りになってしまった。
だが、ここで彼がこの逆境を乗り越えたとしたら
それは凄いことである。
そして、そういう姿を稀勢の里ファンは望んでいる。
15日間隙の無い相撲を取った時。
初めて稀勢の里は横綱に成れる。
うん。
分かりやすくていいではないか。
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明日(1月13日)は、国技館で観戦します。
和装で参りますので、お声を掛けていただけると嬉しいです。

日馬富士の休場が、稀勢の里綱取りの最大の障壁?白鵬と稀勢の里の特性から、初場所の展望を考える。” に対して1件のコメントがあります。

  1. longwave より:

    結局稀勢の里は初日に早々も敗れた。ある意味予想を裏切らない結果でしたが、さすがに初日黒星とは…やはりメンタル面の問題でしょうか。
    豊ノ島は分の悪い相手ではないはずです。戦績も大きく勝ち越していますし、場所前にわざわざ豪風と30番を取り、重心の低い相手の対策も万全のはずですが、結局腰高の癖が出て、負けました。
    白鵬の平均勝星は13.5で、稀勢の里が優勝するためには、14勝しないと厳しいですが、初日の1敗は痛すぎます…
    多くの大関は傷で横綱への道を閉ざされました。せっかく稀勢の里は健康体なのに、精神面の問題で横綱になれなかったら、やはり残念だと思います…実力は横綱に引けを取らないのに。
    でもやはり今場所はもう無理だと思います。今日の取組を見ましたが、二琴の気迫は一言で表すと、まさに燃えています。確かに二人も本調子ではありませんが、もしこの状態の二人に当たれば、勝負の行方はまだ分かりません。ただでさえ戦績が負け越していますのに…

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