白鵬優勝は、終わりの始まりなのか。新世代と旧世代の白鵬包囲網が生み出す、33回目の優勝に向けた産みの苦しみを考える。

白鵬が優勝した。
結果だけ見ればいつもの場所が終わったのかと思うが、
今場所は白鵬の変化を見た場所だった。
当ブログで再三話題にしているが、
今場所の白鵬は立ち合いで張り差しもしくは
カチ上げという選択をして、不利な体勢になることが多かった。
自らのミスで15番中2番落とすという光景は
最強横綱に君臨して以降、記憶に無い。
そして、逆境からの優勝というのも、あまり記憶に無い。
この変化を目の当たりにした時に、
白鵬が遂に崩れるのではないかとも思った。
いかなるときも勝ち続けてきた白鵬に見た、
明確な変化が私にそう思わせたのだ。
それでも、白鵬は優勝した。
この辺りの勝負強さこそ、白鵬を白鵬たらしめる要素なのだと思う。
今場所も、白鵬は強かった。
だがその意味合いは、今までの場所とは異なる。
今場所の白鵬の変化は、これからも継続するのか。
それとも、来場所には今までの白鵬が戻っているのか。
前者であれば、白鵬は史上最多優勝記録を更新するのは
かなりの苦しみを伴うことは確実である。
そう。
新世代と、旧世代による白鵬包囲網が構成されつつあるからだ。
白鵬を倒すとすれば、まだ不安定な序盤であるという話は
何度かしているが、白鵬のミスに付け込める力士が今までは居なかった。
それ故に、中日勝ち越しの連続記録が続いている。
だが遂に、新世代の扉は開いてきた。
来場所は遠藤、照ノ富士、そして今場所大熱戦を演じた大砂嵐と
不安定な序盤で当たるのだから、もう今までのようにはいかない。
立ち合いを失敗すれば、失うものの無い彼らは猛然と襲い掛かるだろう。
それは今場所の大砂嵐を見れば一目瞭然だ。
遠藤も照ノ富士も、大砂嵐を見ている。
先に結果を出す同世代というのは、大いに刺激になる。
先場所の遠藤と千代鳳と同じように。
豪栄道を除く関脇から前頭3枚目が全員負け越しており、
来場所の番付は一気に刷新される。
大砂嵐の台頭だけで今場所これだけの話題をさらったのだから、
次代を担う力士が3人上位総当たりの位置に居るとすれば、
果たしてどれだけの変化が生まれるのか。
そして、旧世代も虎視眈々と狙う。
大関昇進が決まった豪栄道。
完全復調した琴奨菊。
逆襲の時を狙う稀勢の里。
加えて怪我から復調の気配を見せつつある妙義龍、
好調と怪我を繰り返す千代大龍。
持ち味を発揮し続ける尾車勢に加えて
今場所遂に格上を相手に結果を残した勢や
自分の形になれば誰も止められない碧山が名を連ねる。
もはや白鵬に安息の時は無い。
今場所の白鵬が、現在進行形の白鵬なのだとすれば
勢力図が大きく変わる日も近いかもしれない。
決戦の時は、9月。
国技館に足繁く通う日々が、また始まる。
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