相撲ファン以外に相撲の魅力を伝えるためにすべきことは何か。
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原点は「相撲の魅力を伝えること」
私は元々「幕下相撲の知られざる世界」という無料ブログを2011年に始めたところからキャリアがスタートしています。
あの時は前年の九州場所で稀勢の里が白鵬の連勝を63で止めた時に福岡国際センターは2000人くらいしか居なかったという、正にどん底という状況でした。
幕下を観て、こんな世界があるんだと思い、吐合と幕下の面白さを伝えたところ友人から記録に残すべきだと勧められてブログを始めた。
そこが原点なんですね。
相撲の面白さはスポーツナビブログを通じて少しは伝えられたかと思います。何せ当時のPVは記事を出すたびに数万ありましたし、本当に少しの人しか見ていなかった幕下でさえも館内の半数位が埋まるくらいになりました。
なので、最近私はよく言いますが「幕下相撲の知られざる世界」っていうタイトルはもう役目を終えているんです。
ブログ開設から4年が経過して、有難いことに相撲についての仕事をいただけるようになりました。
Numberで書いたり、ミヤネ屋に出演したり。
無料ブログを書いている頃を考えるととんでもないことです。
ブロガーがここまで至るなんて奇跡でしょうからね。
相撲の人気もあの頃と比べるとだいぶ回復し、不祥事やコロナを経て恐らく2024年が一番会場が埋まっているんじゃないかと思います。
そして私も2冊本を出版し、相撲ファンに対して発信を続けています。
20代のファンを会場であまり見ない問題
ただ。
ちょっと最近思ったんです。
今もう一度、相撲ムラ以外の方に魅力を伝えてきたいと。
SNSも会場も相撲熱は高くなっています。
一方で、若い観客が居ないように思えるんですよね。
最近出版社の編集の方とそんな話をしたばかりだったんです。彼女は若いのに相撲が好きで、8月に立川巡業に行ったら若いファンが殆どいなかったそうで。
私が相撲を通じて交流を始めた2013年。
32歳の私はかなり若い部類でしたが、20代のファンも結構いたんですよ。当時は。なので、彼らと一緒にベテランのファンの方たちからいろいろと学ばせてもらって。
そうやって知見を得て、交流を深めて、個人的にはファンを獲得して。
これが最近は最年少が30代っていう時が多いんですよ。この10年でファンは増えているけど、年齢層に偏りがあるし、まだまだアプローチできていない人たちが居る。
そのことに気づいたんですよ。
あと10年経ったら最年少って幾つになるんだろう。
相撲ファンを中心にアプローチして、仕事を貰うっていうのは今の私に出来ることでもありますけど、原点に立ち帰ったらもっと出来ることがある。
音声配信(Voicy)に軸を移した理由
最近ブログを書く機会が減ってきたのは、ブログ文化が廃れつつあるということもそうなんですが、音声配信(Voicy)の場に活路を見出したからでもあります。
今、影響力のあるインフルエンサーがVoicyでファンに向けて発信をしている時代です。
そして彼らのほとんどが相撲の楽しさを知らない。
これってチャンスだと思うんです。
彼らのような方とコラボをすることによって、ファンの方たちに相撲を知ってもらうというアプローチがあるんじゃないかと。
元々は相撲以外の発信をすることによって相撲以外の可能性を広げるということを考えていましたが、私のアイデンティティはどこまで行っても相撲なんです。
今はこういう状況だから、多くの方にVoicyを通じて相撲を届けるために、パーソナリティの方と交流して西尾と相撲を伝えるということを1年余り続けています。
その甲斐あって最近では数千人規模のチャンネルの方とのコラボも増えてきています。
そして、メタバースイベント「大相撲メタバース場所」に毎回パネラーとして参戦したり、Voicyで出会ったパーソナリティの方と本場所を観戦したり。
今まで全く相撲に興味の無かったパーソナリティの方が徐々に相撲を楽しみ、ご自身のチャンネルで相撲について熱く語る。
まだまだこれからなんですけど、少しずつそうした動きが出てきています。
相撲ファンへの発信と、相撲ファン以外への発信
相撲ムラでファン向けに発信することも大事です。でもね、多分こういう相撲ムラを超えた発信って私以外にはなかなか出来ないんですよ。何故なら私のバックグラウンドには無料ブログで「どう相撲を知らない人に面白さを伝えるか」がありますからね。
若い人やまだアプローチしていない層にどう相撲を届けるか。
これは私の永遠のテーマになります。
Voicyを通じたファン層の拡大は引き続き行うとして、若いファンをどう作り、更にコア化していくか。
2013年当時、相撲ファンが交流するオフ会は頻繁に行われていました。あれを模して何かしてみるのも面白いと思います。
さぁこれから何をするか。
宿題が多いので大変ですけど、私にしか出来ないことですからね。
ちなみに、先日Voicyで「粋な女子道」の稲垣沙織さんとコラボした時の放送が素晴らしかった。
まさにファンじゃない方が相撲に引き込まれ、そして自身の感覚で相撲の魅力に気づいていく。
それを私が言語化していくことでどんどん相撲の魅力を認識していくという過程がリアルタイムで見られるものですので是非お聞きいただきたいです。
前半:稲垣さんのチャンネル
後半:西尾のチャンネル