大相撲の一連の不祥事と、たけし軍団の騒動。今求められる「是々非々」への回帰。

気が付いたら、貴乃花親方が5階級も降格していた。

世間の注目が「そだねー」に移り、その「そだねー」すら消費される間に貴乃花親方は弟子の不祥事と相撲協会との対立を経て、部屋と家族以外の全てを失ってしまった。

数々の力士や親方、落語家やアナウンサー、煙草の吸殻コレクターに旭鷲山まで参戦したあの騒ぎは一体何だったのだろうか。

日馬富士が引退し、伊勢ヶ濱親方が理事から離れ、リークの応酬としか思えない過去と最近の不祥事の連発でで力士達が処分を受けた。結局体制はは変わらず、不祥事が表面化した関係者がその煽りを受けた。この半年で起きた結果だけを伝えると、つまりそういうことである。

結局、この騒ぎは一体何だったのだろうか。

悪しき「そういうものだ」が表面化し、批判を受けて、被害者の師匠たる貴乃花親方が立ち上がって、相撲界を変える。そしてそれに抵抗する体制派の理事達。マスコミが作ったのはこういう構図だった。

だが、この問題の根幹を成す大きな問題が横たわっていることが、どうしても気になっていた。

そう。
事実関係が、見えなかったのだ。

誰が何をしたのか。
貴乃花は何がしたいのか。

全く明らかにならぬまま、誰が善で誰が悪かという、相撲界を舞台にした二つの真逆の勧善懲悪の物語が語られ、数ヶ月間翻弄され続ける結果となった。相撲関係者は貴乃花を悪と見立て、ワイドショーは貴乃花を善とした。だがそこには、事実を元にした推測しかなかったのである。

最近のニュースの怖いところは、全てこの筋書きで成立していることだ。永田町で話題のあのニュースも、最近だとたけし軍団の内紛も然りである。

事実関係は不明だが、告発者がある手がかりを元に誰かを悪だと断じる。だがその手掛かりに被告人を追い詰めるだけの決定的な何かは見えない。

こうなると一方的な悪は成立しないはずなのだが、報道のトーンによって構図が決められるとどうしても印象で悪のように認識してしまう層も現れてしまうわけだ。

そして、その逆も現れる。

報道不信が原因で、彼らが悪と仕立てる構図を何でも疑わしいと感じる層が一定数存在してるのである。インスタ映えを忌み嫌う人が多いのも、その延長線上にあると言っていいだろう。

今のこの論調で最も怖いこと。

それは、人は最初の立ち位置をなかなか変えられないことだと私は思う。

自分が悪だと認識し、忌み嫌う対象だと感じると、どんな言動や証拠を持ってもその評価を変えることは非常に難しいのである。

例えばこの騒動で貴乃花シンパになったコメンテーターは、たとえどんなに不祥事が彼の周囲で起きても全てをポジティブに解釈する傾向がある。相撲協会寄りの相撲関係者が貴乃花親方に常に批判的なのも、そういうことだ。

必要なのは、是々非々という考え方だ。

良いものは良い。
悪いものは悪い。

そして確たる何かが出てくるまでは印象や推測で語らずに、待つことが求められると私は思う。それが出来ずに無責任な言動が繰り返されてきたからこそ、私は相撲を愛する立場としてここまで疲弊したのである。

さぁ、もう前を向こう。
稽古総見も控えている。
そして、大関誕生の日も近い。

そう。
ここ半年で、楽しい話題も増えているのだから。

お知らせ

◆トークライブのお知らせ◆

4月7日18時より錦糸町丸井のすみだ産業会館でトークライブ「第6回幕内相撲の知ってるつもり⁉︎」を開催します。今回も週末に実施しますので、皆様奮ってご参加ください。テーマは「新弟子」。既にデビュー場所の成績と最終地位の関連性という衝撃のデータが解明されています。是非お越しください。

トークライブの予約サイトはこちら。

◆幕下相撲の知られざる世界感謝祭のお知らせ◆
4月21日15時30分より阿佐ヶ谷「ろまんしゃ」にて観戦会を開催します。

今回は相撲をお好きな方が集まり、ゆったりとお話しいただくイベントです。

基本的には交流を深めていただくことを第一に考えておりますが、余興として「私の心の一番コンテスト」の開催を予定しております。店内のオーディオを用いてインターネット上の映像を流しながら思いの丈を語っていただくことも可能ですので、是非ご用意ください。グランプリの方には景品も用意いたします。

なお、参加者が10人に満たない場合は場所も含めて変更の可能性がありますので、あらかじめご了承ください。あと、今回は15人限定でのイベントですので、予約が遅れると参加できない可能性が高いです。参加をご希望の際はお早めに予約サイトよりご予約ください。

・参加費 3000円
飲み放題(特定のお酒、ソフトドリンクのみ)食べ物は各自の持ち込みのみ。自由に持ち込んでいただけます。

・19:00からは通常営業になりますので、19時以降残る方はチャージ500円、あらためて飲み物のご注文をいただき飲み放題ではなくなります。

ご予約はこちら。

 

大相撲の一連の不祥事と、たけし軍団の騒動。今求められる「是々非々」への回帰。” に対して1件のコメントがあります。

  1. shin2 より:

    >>協会内で四面楚歌も…貴乃花親方の宿舎に兵糧米殺到 広がる支援、差し入れ倍増、見学者過去最高!
    >>https://www.zakzak.co.jp/spo/news/180316/spo1803160007-n1.html
    >>毎年春場所中の宿舎を提供し、同部屋きっての支援者である龍神総神社(京都府宇治市)の祭主、辻本公俊(よしとし)氏(65)がこう証言する。
    「ここが貴乃花部屋の春場所の宿舎になって今年が11年目やけど、間違いなく例年の2倍以上の差し入れをいただいている。ホンマ、親方も感謝していると思いますわ」
    >>野菜を抱えて社務所前を訪れた30代の男性は、「ニュースを見てきました。量は少ないけど、何とか頑張ってもらいたくて…」と語った。
    善意からの行動だと思うが、いったい何のニュースを見て貴乃花親方に頑張ってほしいと思うのだろうか。もしかして私のほうが間違っているのだろうか、不安になる。

    上記の記事は貴公俊の暴行事件の前に書かれた記事で、事件後、辻本公俊祭主がどんなコメントを出しているかはわからない。
    ただ、貴乃花親方の支持者は、上記の野菜を差し入れした男性のような「大相撲はよく知らないが、貴乃花親方の大ファンです」というタイプの人が大半なんじゃないか。だから相撲協会も貴乃花親方を退職させることができない。
    今回の協会の職務分掌で異例なのは、審判部の部長は貴乃花一門の阿武松理事、副部長に貴乃花親方の天敵高田川親方が配属され、しかも透析で常時勤務が難しい錦戸親方と、留任の藤島親方の「3人副部長体勢」だ。
    いわば「貴乃花包囲網」を形成したわけだが、これを考えた人物が誰か知りたい。

  2. いち相撲ファン より:

    初めてコメントさせていただきます。

    >>悪しき「そういうものだ」

    一報とネットに上がっている心臓マッサージのシーンのビデオしか情報はありませんが、今日も、悪しき「そういうもの」が世間をにぎわせることになってしまいましたね。

    神事であることはある程度理解をしているつもりですが、残念ながら、相撲界には一般常識が共有されていないことが明らかになってしまいました。

    八角理事長が直接あのようにアナウンスしろと指示したとは考えていませんし、考えられません。
    それでもやはりこういわなければならないでしょう。八角は何をしていたのでしょうか?

    どのような組織も救命が必要になった場合に備えて決まりをつくり、AEDをすぐに対応できる場所に置いたりするなど、訓練をして万全を整えるものです。まして医療人の介入を期待すべきで、排除するというのは愚の骨頂です。
    万一死亡の結果が生じていた場合には、女性の介入を排除した者に殺人罪または保護責任者遺棄致死罪のどちらかの成立があり得る行為でした。
    ビデオを見る限り市長の周りに関係者の人が群がっただけで心マとも言えない優しい胸押しと眺めている人だけでした。医療行為に相当するものは行われたとは評価できないでしょう。
    駆けつけた女性がドクターであるか看護師であるか等は不明ですが、心マを見るに医療人のそれであったように思われます。
    市長が助かったのは直ちに対応した女性の負うところが大きいと思われ、今後市長に障害が何ら残らなければ女性のおかげというほかないでしょう。

    話は少し変わりますが、穢れ思想から土俵に女性を上げないという話がありますが、どのような理由なのか、解釈を示しておくべきだったように思われます。
    女性は生理があるため穢れ思想からは土俵に上げられないという理由が主であったと思いましたが、そうであれば、土俵の上で見殺しになる事案とどのように調整を図るべきだったでしょうか。
    我々一般人からでも、現代の女性が土俵を血で穢すことは考えにくいということは常識と考えていますが、相撲界では共有されていないのでしょうか?

    わたしには今回の一件は相撲界が成熟した神事を執り行う世界ではなく、極めて未熟で原始的な世界であることを露見してしまった一件であるように思われます。
    そして、組織としてリスク管理体制をそれなりに整えることが相撲人気も回復して長く経つ八角体制では可能であったはずなのに、何もしていなかったということが明らかとなってしまい、この体制ではいけないのではないか、それどころか相撲そのものを危機に陥れてしまったのではないかと危惧し、悲しい思いをするばかりです。

    1. いち相撲ファン より:

      追記

      報道が増え、少し長いビデオも公開され情報が増えました。

      どうやら女性はドクターであったようですね。
      そして、女性に土俵から降ろさせるタイミングで救急隊が到着していたようです。

      しかし、そうであれば「一般の方は」土俵から降りてください。というべきでした。
      「女性は」土俵から降りてくださいは、残念ながら受け取り方も異なりますし、アナウンスも女性だから降ろさせることを意識していたからこそ出てきた言葉なのでしょう。

      実行委員会は救急隊の到着のためアナウンスしたと説明していますが、これはただの後付けでしょう。

      また、この事態について明日5日の会議を経ないと回答できないとしているそうですが、こうしたズレた態度こそが近日問題視されているのに、なお繰り返すとのことです。
      なんにせよ、助かってよかった旨および、人命救助に尽くしてくれた方へのお礼を直ちに述べるのが普通であるのに、それすら会議に諮らないと結論が出ないと受け取られてしまいます。
      これは非常識中の非常識でしょう。

      2重3重に批判に晒され、悪い言い方をすればワイドショーやネットのおもちゃにされかねない気がして不安です。

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