身内が相撲部屋に入ると言い出したら、どうする?力士の枯渇という、今そこにある危機。

トークライブの醍醐味

遅くなったが、4月7日にトークライブを開催した。

numberなどの仕事の関係で、場所中に告知が殆ど出来ない状況ではあったが、蓋を開けてみると普段とそれほど変わらない入り具合で、本当に有難いと感じた。

11月から大相撲に悪いニュースが相次ぐ中、相撲熱は冷めてしまっているのではないかと危惧していたが、却って好きな方は誰かと相撲を共有したかったのだろうか、一人一人の熱量は過去最大だったのではないかとさえ思った次第である。

何度か話題にしているが、大相撲には大きく分けて3つのタイプのファンがいる。力士と触れ合いたいファン、客席のファンや力士の仕草が気になるような斜めから見るファン、そして、大相撲についてとことん真剣に語りたいファンである。そして、当ブログの読者、特にトークライブに来る方は殆どが「とことんタイプ」だ。

このタイプが集まれば、そりゃ自ら語り出す。とことん話したい欲求はあるが、普段の生活の中ではなかなか語れる場などない。今の世の中、同じ職場や学校でトークライブに来るような方と同じ熱気で大相撲を語れる方がいる方が珍しい。一人に一つの相撲観があり、相撲観と相撲観が遭遇するのだ。楽しくない訳がない。

結局あの夜は、ライブ後に近くの中華屋で終電前まで飲むことになった。参加者の半数以上が参加し、ひたすら相撲の話をし続ける。ある力士の目撃情報で両極なエピソードが出てくる衝撃たるや、筆舌に難いものがあった。この話を聞きたい方が居たら、是非トークライブか後述の感謝祭にお越しいただきたい。

身内が相撲部屋に入門したいと言い出したら。

そして、このトークライブで一つ興味深い話があった。

トークライブでは毎回アンケートを取り、旬な話題について観客の方から意見を募っている。今回のテーマは身内が相撲部屋に入門したいと言い出したら、賛成か。反対か。というものだった。

昨今の事件を踏まえた上で、また、非常に不安定な世界であることを踏まえた上でどんな回答が多いかと考えた時、私は賛成がかなり少ないのではないかと思った。私自身が反対だからだということも大きかったからだ。ただ、私の場合は自分の身内が大相撲の世界で戦える能力が有るとはとても思えなかったことが主たる要因なので、少し毛色が異なる訳だが・・

ただ、このアンケートの結果は、賛成が60%を超えていたのだ。

私は驚いた。
これほどまでにマイナスなニュースが世間を賑わせる中で、そして、自分の身内が危険なことになるかもしれないということを考慮した上で、それでも賛成するという方が多かったのである。

最終的には本人の意思を尊重する、というのが賛成者の共通の意見だった。愛して止まない大相撲への信頼、最低限のラインで守られるべきコンプライアンスが崩れながらも、それでも大相撲の力に期待する意見も共通していた。

大相撲というのは私にとって良くも悪くも別世界のものだ。同じ両国という街で生活しながらも、同じ世界の住人ではないような畏怖を持ち、別世界だからこそ2ヶ月に一度が待ち遠しかった。自分の身内が入るにはあまりに特殊すぎるのである。

マイナス要素はあまりにも多い。

賛成とした方も全員、不安について言及していた。これだけ大相撲を愛する方でも、不安なのだ。不安にさせてしまったのだ。暴力への不安、理不尽なハラスメント行為に対する不安。これを口にしている方が反対の立場であれば分かる。

大相撲を愛し、世間的には無名の二人のトークライブに来るほどの熱量のある方たちの信頼さえも、この数ヶ月で失ってしまったのである。それでも大相撲を信頼しているということは非常に重い。だが、彼らでさえ疑わせることになったこの数ヶ月の信頼失墜というのもまた、重いのだ。

ここまで素晴らしいファンは、そうは居ないだろう。
彼ら以外のファンの意見はどうなのだろうか。
想像に難くないだろう。

ファン離れよりも怖い、力士の枯渇という危機。

もう、崖っぷちなのだ。

別世界として見ているのが、大相撲だ。だからこそ不祥事が続いてもコアなファンは良くも悪くも離れることはない。だが、担い手には厳しい時代は確実に到来する。

本当の危機は、ファン離れではない。
力士の枯渇。
これこそが、真の危機である。

もう、不祥事は許されない。
世間は相撲を厳しく見ている。
何をやってもケチを付けられる。
そうさせてしまったのは、他ならぬ大相撲なのだ。

必要なのは、ファンサービスでも、土俵の充実でもない。ましてや、女性を土俵に上げずに突発的な事態に備えるという小手先の危機管理では断じて無い。

何が必要な文化なのか。
大相撲はどうあるべきなのか。

文化の根本に立ち帰り、世間と価値観を共有すること。それができるのは、今しか無いのだ。

お知らせ

◆幕下相撲の知られざる世界感謝祭のお知らせ◆
4月21日15時30分より阿佐ヶ谷「ろまんしゃ」にて観戦会を開催します。

今回は相撲をお好きな方が集まり、ゆったりとお話しいただくイベントです。

基本的には交流を深めていただくことを第一に考えておりますが、余興として「私の心の一番コンテスト」の開催を予定しております。店内のオーディオを用いてインターネット上の映像を流しながら思いの丈を語っていただくことも可能ですので、是非ご用意ください。グランプリの方には景品も用意いたします。

なお、参加者が10人に満たない場合は場所も含めて変更の可能性がありますので、あらかじめご了承ください。あと、今回は15人限定でのイベントですので、予約が遅れると参加できない可能性が高いです。参加をご希望の際はお早めに予約サイトよりご予約ください。

・参加費 3000円
飲み放題(特定のお酒、ソフトドリンクのみ)食べ物は各自の持ち込みのみ。自由に持ち込んでいただけます。

・19:00からは通常営業になりますので、19時以降残る方はチャージ500円、あらためて飲み物のご注文をいただき飲み放題ではなくなります。

ご予約はこちら。

◆トークライブのお知らせ◆
6月9日18時より錦糸町丸井のすみだ産業会館でトークライブ「第7回幕内相撲の知ってるつもり!?」を開催します。今回も週末に実施します。テーマは「歴代一位」です。是非お越しください。

トークライブの予約サイトはこちら。

身内が相撲部屋に入ると言い出したら、どうする?力士の枯渇という、今そこにある危機。” に対して1件のコメントがあります。

  1. shin2 より:

    元大関清國のウィキペディアによると、
    >>夏休み中の体験入門だけのつもりで上京したが両親の同意や住民票の移転など根回しされたことで観念して入門を正式決定。
    これって何かの罪に問われそうだが、古い相撲雑誌には「ほのほのエピソード」として掲載されていた(「夏休みに東京見物させてやる」と言われて上京したら、夏休みが終わっても帰してくれなかった)。
    上記は1956年の話だが、60年以上経過した2018年でも大相撲のスカウトは、ルートが整備されているとはとても言えない。

    だから「新弟子ごっつぁん詐欺」(すでに引退していて、入門する資格がないのに新弟子希望者を装って複数の相撲部屋に接触、小遣いをもらったり飲食の接待を受けたりしていた、森友学園問題の籠池氏の次男)
    >>http://www.news-postseven.com/archives/20170403_506647.html
    「車上荒らしが友綱部屋に入門していた」
    >>http://mamastar.jp/bbs/comment.do?topicId=2833022
    信じられない事件が起こる。

    とにかく新弟子の体格以外の「身体検査」はするべきだろう。「来る者拒まず」の度が過ぎる。
    アマチュア相撲や学生相撲の強豪以外は、基本「どこかに体の大きな子はいませんか」で新弟子スカウトしているだけではないのか。これでは希望者も怖くて入門できない。

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