「土俵に屋根を!」という依頼を受け、相撲出来る環境を新しく整備する難しさを考えた
昨日私のもとに一つのメッセージが届いた。
聞けばその方は相撲を教えるNPO法人を運営していて、土俵はあるが天候に左右されるし気候が昔とは異なるので夏場は暑くて大変なのだという。
そこで最近土俵の上に屋根を作るためのクラウドファンディングを立ち上げたので協力してほしいということだった。
https://readyfor.jp/projects/sumo-tateyama-mirai
基本的に大相撲を中心に相撲を見て、記事を書いたり楽しんだり、様々な発信をしている私ではあるが、その基礎にあるのはアマチュアの相撲であることはよく心得ている。
何とか力になれないものかと考え、ツイッターやFacebookで多くの方の目につくようにクラウドファンディングのサイトを紹介した。
他にも力になれそうな企業などの情報をお伝えし、少しでも力になれたことや直後に投資されている方がいたことに満たされる想いだったのだが、ふと考えたことがあった。
この問題、かなり大変なものだぞ。
今の日本では土俵を維持するのが難しく、様々な地域で土俵が姿を消しているという問題がある。
相撲を取る子供が減り、教えられる保護者も姿を消し、地域から相撲がなくなる。だから土俵を維持する活動を元力士の方がされているということだったのだ。
数年前にこの方が亡くなり、活動の遺志を継ぐ方が居るかは調べてみないと分からないが、少なくとも私の耳には目立つ形では入ってきていない。
同じ問題ではないが、相撲を取る環境において課題があるというのは共通している。
しかも、今回のクラウドファンディングは更に大きな問題がある。それは、設備を新たに作る場合は更に多くの費用が掛かるということだ。
今回の屋根は300万円程度の出資で実現可能で、いわゆる屋根ではなく、ドーム状の簡易的なものなのだ。だから現実的にクラウドファンディングで実現できるかもしれないのだが・・・
それでも、300万円は大金だ。
300人から1万円ずつ集めてやっと目標達成できる。そういうバカでかい金額なのである。
私が拡散することで応援したいという気持ちを抱く方は多く出てきてくれた。イイネも沢山貰えた。
でも、出資までにはなかなか至らない。お金を出すというのはやはりハードルが高い。自分へのバックがそれほど期待できないことなので、寄付のような形になってしまう。
日々の生活があるのに、よその問題にそこまで協力できるか?それが出来たらもっと世の中は平和だろうし、SNSで誹謗中傷など消滅しているに違いない。
維持をするよりも新しくっ作ることは更にハードルが高く、相撲を巡る環境は日を追うごとに難しいものになっていることを私は実感したのだ。
これは館山のNPOだけの問題ではない。もちろんこのクラウドファンディングが成功してほしいという想いは強いが、一つのケースを解決するだけではなく、土俵と相撲を維持し、未来に伝える方を助ける組織、投資が求められる。
とはいえ、まずは館山の屋根を何とかせねばならない。
そんな訳で私はYOSHIKIさんの公式サイトで投資を募った。クラウドファンディングが成功することを願いたい。