得点ランクトップの大久保嘉人が日本代表に選出されないのが、サッカー。怪我をした把瑠都が救済されないのが、相撲。相対評価の種目と絶対評価の種目の違いを考える。

日本代表がベルギーを破った。
ワールドカップでも優勝候補と目される強豪を相手に、
ミスが有りながらも、3点取っての勝利。
テクニックが有りながら、前線でパスをぐるぐる回し続けて
いつまで経ってもシュートを打たないサッカーを
永年見てきた世代からすると、この結果に驚くと共に
非常に感慨深い思いである。
しかし、相撲ファン兼新米川崎フロンターレサポーター視点だと
一つ気がかりなことが有る。
そう。
大久保嘉人を、何とか招集できないのか?
ということである。
しかし、サッカーというのは評価軸が無数に存在する。
監督の体現したい戦術も有る。
国内リーグと海外リーグをどう評価するか?という問題も有る。
中長期的な視点を入れると、年齢や選手のキャラクターという視点も有る。
今一番良い成績を残している選手を集めても、
チームとしては機能しない。
例えばもし大久保を入れるなら、一体誰を外すのか?
という問題も有る。
清武なのか、岡崎なのか、はたまた香川なのか。
自分の思い入れの有る選手が選出されない、というのは大変悲しいことだが、
絶対評価ではなく相対評価によってチームが編成されるのが
良くも悪くもサッカーという競技の宿命なのである。
これを理不尽と捉えるか、魅力と捉えるかは
その人の好み次第ということだと私は思う。
そういう意味だと、サッカーの評価軸と真逆と言えるのが
相撲なのだと思う。
何しろ、そこには相対的な評価軸など、一切存在しない。


勝てば上がる。
負ければ下がる。
極めてシンプルなのだ。
そして評価の機会は、全ての力士に平等に与えられる。
そこには、監督や親方の好みも存在しない。
最低の人間でも、最高の人間でも、番付の決定には
一切関係が無い。
ただ一つ。
どれだけの成績を残したか。
ただし、このシステムには大きな問題が有る。
等しく機会が与えられ、強いことだけが評価の対象だとすると、
何らかの理由で負けが込んでも、救済措置が存在しないのである。
これがサッカーであれば、長期欠場をした後に
いきなりトップリーグで出場することも出来る。
だが、相撲だとこれは許されず、想像以上に下の地位から
出直すことになるのだ。
例えば、把瑠都という大関が怪我をしても、
この平等なルールは彼を助けることは無い。
結局、彼は強行出場した結果、怪我が致命傷となって
更に番付を落とし、止む無く引退することになった。
怪我をしないこと、怪我と上手く付き合うこと。
このようなシステムであることから、どちらも力士として
必要不可欠な要素なのである。
だからこそ、股割りは力士の必修科目なのだ。
個人競技であってもボクシングのように
タイミングやジムの力関係などの問題から
思ったように試合が組まれなかったり、
柔道のように過去の大会の実績も込みで代表選考されたり、
というようなことも有る。
それだけに、相撲のこのシステムはかなり異質なのだ。
サッカー日本代表の選考で、優秀な成績を残した選手が
選ばれないのは理不尽だ、と評価する方が非常に多いのは
相撲システムが文化として日本に定着しているからではないかと
私は推測している。
サッカーも、相撲も、互いの問題点をどうするか?という議論が有る。
それはこれから着地点を見出していくことだと思う。
だが、こうした理不尽も含めて競技として受け入れ、
楽しむという視点も有ると思う。
誰もが自分のチームを考えられるからこそ楽しいのが、サッカー。
成績を残した者だけが評価されるからこそ楽しいのが、相撲。
ちなみに私は、どちらも楽しいと思う。
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