遠藤勝ち越し。そして、日増しに膨らむ期待。11日目までの結果を踏まえたうえで、現在の立ち位置を考える。
遠藤が11日目で既に9勝を挙げている。
内容は多くの場合、彼の大きな特徴である
対応力の強さが良く出た形である。
相手の攻めを受け止めて、
北の富士さんの解説から引用すると回り込んで、
持ち前の柔らかさで攻めを受け流して
気が付くと形が出来ている。
そして、あっさりと勝負が決まる。
あれ?
相撲ってこんなに簡単に勝てるのか?
遠藤の鮮やかな決まり手を観ると、
いつもそう思わされる。
だが、ここで2か月前のことを考える。
遠藤はまだ、前頭中位での勝ち越し経験が無かったのだ。
以前私は、遠藤に過剰に期待をする前に
現在の彼の立ち位置を把握する必要が有る、と話した。
そして、幕内の力士をグルーピングした。
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/nihiljapk/article/324
9月当時の立ち位置としては、
前頭中位~下位を行き来する力士(第8グループ)
つまりは富士東・琴勇輝・翔天狼・佐田の富士・舛ノ山・常幸龍には
結果が残せているが、
前頭上位~中位を行き来する力士(第7グループ)、
嘉風・豪風・北太樹クラスとの比較は
まだ出来ない、という結果だった。
11月では上位~中位クラスを相手に負け越し。
怪我などの理由も有るところだとは思うが、
少なくともその時のコンディションでは分が悪いという結果であった。
では、今場所はどうなのか。
多くの対戦相手が、前頭中位~下位を行き来する力士。
そして、その中には魁聖や宝富士のように前頭上位を主戦場とする者も居る。
今の段階ではっきり言えるのは、前頭中位~下位クラス(第8グループ)が
相手ならばかなり高い確率で勝てるということ。
そして、母数が少し出ているところを考慮すると、
幕内上位~中位クラス(第6~7グループ)に対しても
11月を除けばかなり優位に勝負出来る、ということである。
つまり、今の段階で遠藤との比較が出来ないレベルの力士は
前頭上位定着力士(第5グループ)であり、具体的には
隠岐の海・魁聖・安美錦・碧山・千代大龍という辺りが
次なる目標となる。
遠藤は確かに強い。
内容も素晴らしい。
だが、期待を肥大化させた揚句、結果が伴わなかったことで
大変な落胆を招いた事例を私は知っている。
酔っぱらっている時が一番楽しいのは間違いないが、
遠藤のためにも、自分のためにも、
この現状に目を通し、ああ、こういう見方も有るのだ、
と頭の片隅に入れて頂けると嬉しい。
そして、明日の相手は何と、琴奨菊。
遠藤が普段対戦している相手は、第8グループ。
琴奨菊は、第3グループ。
そう。
つい忘れがちになるが、雲の上の存在なのだ。
◇お知らせ1◇
先日1/25に人数が集まればオフ会を開催する、
と告知しましたが、時間が急だったことも有り
中々難しいことが判明しました。
仕切り直してまた別日に実施いたします。
ただ、1/25にまた当日自由席で観戦しようと考えております。
6時30分に国技館前で白鵬キャップを被っておりますので、
もし当日自由席での観戦をご希望の際は
前もってご連絡ください。
◇お知らせ2◇
Facebookページです。
限定情報も配信しています。
https://www.facebook.com/nihiljapk
◇お知らせ3◇
相撲Wikiを作成しました。
相撲観戦の充実のためにも、是非書き足していただければ、
と思います。よろしくお願いいたします。
http://w.livedoor.jp/sumo/
稀勢の里があまりにも残念な状況である現状、
どうしても日本人の横綱が欲しくてたまらないような
「悪い意味での国粋主義者」
に早々から過剰な期待をされてる遠藤ですが、正直今の時点では妄想か白昼夢だよな・・・って思います。
常に実力より一歩先の期待を受けてイラつきを前面に受けてしまった稀勢の里の二の舞にはしたくないですね。
こんばんは。
初土俵から6場所目での大関挑戦は、雅山(現二子山親方)の5場所目に次ぐ記録だったそうですが、手負いとは言え、さすがは大関。一気に寄り切られてしまいました。
リアルタイムでは見ることができず、夜のニュースで見たのですが、大関の突進を正面から受け止めて、変な表現かもしれませんが「堂々と負けた」相撲に、逆に将来性を感じました。
また、取り組み後のインタビューで「悔しいです」と、はっきり答えていたのも、頼もしく感じました。
おそらくあと1勝か2勝白星を上積みして、来場所は役力士と総当たりの地位に行くと思います。そこもスムーズに突破するのはかなり難しいと思います。《上位の壁》を何回目で突破できるのか、がカギになるのでは、と思います。
希望的観測としては、秋場所か九州場所には三役で勝ち越して欲しい、と思いますが、最初の《大関》へのチャンスは、来年の後半以降になるのではないでしょうか(ケガがなければ、という前提ですが)。
>碧海さん
その通りです。
割に合わない期待を、閉塞感故に乗せてしまうのは
誰も幸せにならないことに繋がります。
でも、今の段階では期待したくなるような、
そんな魅力を持ってるのも事実です。
期待したい!
…でも、いや待てよ。
それくらいのバランスと愛情がちょうどいいと思います。