白鵬は、キラー白鵬ではなかった。鶴竜は、裏鶴竜だった。勝負を分けた、覚悟の差。
鶴竜が、白鵬に勝った。
鶴竜は、土俵人生の中で最高の相撲だったことは間違いない。
何故なら、今日の鶴竜は我々が知っている鶴竜ではなかったからだ。
立ち会い。
低い位置からフルパワーの張り手を白鵬の顔面にぶちかます。
身長差が有るので、自然とこの一発はアッパーカットになる。
私はまずこの一撃に言葉を失った。
流れを持った鶴竜は、後手になる白鵬を尻目に先手を取り続ける。
後退する白鵬。
出る鶴竜。
徳俵に足が掛かる白鵬を、渾身の力で押す。
押す。
押しまくる。
遂に白鵬は、土俵を割る。
これほど非情に徹する鶴竜を、私は見たことがない。
新たな鶴竜、裏鶴竜とでも言おうか。
最後に頼ったものは、やはりモンゴル的野生だった。
何を言われても、批判されても、勝ちは譲れない。
覚悟を決めたときに形振り構わず出したのが、
件のアッパーカットだとすれば、
これは成る程と唸らざるを得ない。
これは、歴史に残る大変身である。
翻って白鵬も、異変が生じていた。
少なくとも私の知る白鵬は、そこには居なかった。
勿論鶴竜は素晴らしかった。
恐ろしかった。
だが、もしそこにワンチャンスで横綱に成るかもしれない力士が居れば、
私の知る白鵬ならどう思うだろうか?
そう。
叩き潰しに来る筈である。
稀勢の里に対した時にあれほど立ち会いに拘り、
張り差しにカチ上げのコンビネーションを見せた、
非情の力士こそ、白鵬である。
全力で潰しに来る白鵬、キラー白鵬ならば
今日の取組でも形振り構わず勝利を目指すが、
そのような姿は無かった。
ケガの影響という見解も有る。
だが、ケガをしていれば別の手段を使うのは
名古屋場所で証明済みなのである。
結局キラー白鵬に成れなかったのか、
成らなかったのか、それは分からない。
一つハッキリしているのは、
非情に徹した裏鶴竜がキラーに成らなかったの白鵬を
破ったという事実である。
明日で、全てが決まる。
歴史的瞬間を、見逃すな。
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私はそう簡単にここ二三日の相撲に興奮することはとてもできません。
鶴竜が日馬富士に勝つまでは真剣勝負だったと思います。
ただ、そこで全ては決まった。
どうしても勝ち越したい琴奨菊、
現在のモンゴル勢の総元締め白鵬、
ケガを抱え万全とは言えない日馬富士、
そして綱取りの鶴竜。
星勘定を合わせた五つの変数が存在し、鶴竜の綱取りという解
が導かれるためにはこうなるしかないという仮定が全て現実となる。
こうなる前に星を積み上げてきた鶴竜が立派なのは百も承知。
それでも、史上最高の安定感を誇る白鵬ならばそもそも琴奨菊
に負けるわけがないしケガをしていても鶴竜に勝てるはず。
そして優勝の可能性の残る日馬富士が今の琴奨菊に負けるわけがない。
モンゴル勢に席巻されることへの民族意識が無いとは言わない
けれど、それ以上に白鵬にガッカリです。
鶴竜に便宜を図るなら協会全体を考えてここまでに稀勢の里に優勝を譲るべきだったし、どうしても稀勢の里を潰したいなら
今場所鶴竜に対しても鬼となるべきだったんです。
相撲のスポーツとしての限界と、白鵬というハード面での稀代の力士へのソフト面での失望のみが感じられた場所でした。
はじめまして。
昨日府立体育館で最高に興奮していました。
ただひたすらに鶴竜の立合が凄かった。
愚直に出る琴奨菊が格好いいと思った。
もう、難しい事抜きにしてここ二日は相撲が楽しい。
千秋楽も楽しみでなりません。
冷静かつ確かな目を持っている方も少数ながらいるようで安心しました。
今日は「熱戦演技~モンゴルトリオの結束力」の最終章。
「たなぼた鶴竜、横綱への道」総仕上げ編です。
なお、琴奨菊が友情出演して、鶴竜の優勝に花を添えます。
モンゴル人組合を疑ってる人もいるみたいですけど、仮にそうゆうのがあったとして、それは無理やり稀勢の里を横綱にしようなんてゆう日本人横綱至上主義がもたらしたものでは?
不甲斐ない日本人力士を尻目に大相撲を引っ張ってきた白鵬はじめモンゴル人力士からすればふざけんなと思うでしょうよ。結局稀勢の里を昇進させようと無理に作った基準のために鶴竜を昇進させざるを得なくなるわけです。あんな基準作らなければ2場所連続優勝ではないってゆう大義名分があったのに、協会の自業自得ですね。
>鶴竜に便宜を図るなら協会全体を考えてここまでに稀勢の里に優勝を譲るべきだったし、どうしても稀勢の里を潰したいなら今場所鶴竜に対しても鬼となるべきだったんです。
白鵬の13・14日の取組が手抜きだったのは必然ですが、白鵬には稀勢の里にだけは優勝を譲れない理由もあるわけです。
九州場所での屈辱。あれが原点です。
そしてそのあとの無理矢理誕生させようとした日本人横綱。
自身は二度も見送られたのに優勝経験どころか優勝争いすらほぼない稀勢の里を無理矢理横綱に昇進させようとする差別。
白鵬(もしかしたら日馬富士も)には何が何でも稀勢の里を横綱にはさせたくなかったでしょう。
白鵬はあの万歳を受けて、自分の今までしてきたことはなんだったのか、と師匠に呟いたそうです。ソースは朝日新聞だったかな?
相撲界内部でも白鵬の功績は知れ渡ってます。
なのに仇で返された白鵬にとってあの万歳コールは激怒しないほうがおかしいです。
力をつけてきた鶴竜の存在は白鵬にとっても棚から牡丹餅だったと思います。
稀勢の里のために緩めた綱取りへの条件を、十分満たせるわけですから。
立ち合いが悪くても、脇腹を怪我しても、変化されても対応できる白鵬が昨日と一昨日は無力だった。
もっと言うのなら最初の諸手突き。
普通の白鵬ならとったりに行きます。実際松鳳山戦でやっていますし。それすらもなかった。…ちょっと癖で行きかけましたけど、耐えてました(笑)。
ただ八百長というのではなく、人情相撲。
そして白鵬のささやかな仕返し。
それがすべてじゃないかな、と思います。
相撲ファンはもう少し外国人力士の頑張りを認めてあげてください。日本人力士への過剰なひいきもやめましょう。
下衆の勘繰りと言われようが、あの九州場所での万歳コールに怒りを感じた人間には、今場所の展開が楽しくて仕方ありません。
第71代横綱・鶴竜誕生まであと少し。
楽しく見守りたいです。
白鵬は負けてやっているだけだね。 今の相撲界で勝てるやつはそうはいない。 格がちがうと思う。 高安と遠藤の取り組みを見たけど、高安が鬼の様な形相で遠藤に張り手やら突いていたけど、先場所から一番もあんな真剣な顔は見たことがない。 つまり、星の分け合いや譲り合いで、普段注射相撲をしているのは明白。 もっとも、毎回昨日のようなガチの相撲をしていたら体が持たないとは思うけど。 白鵬が本気を出したら、琴奨菊なんか屁のツッパリにもならない。 高い運動能力を持った白鵬、ただのデブだけの琴奨菊や稀勢の里とは、身体能力が1つランク上の感じがする。 琴奨菊でも稀勢の里でも、激しい練習を積んでいるのは認めるが、同じ鍛え方をしていたら、身体能力のあるやつが有利なのは確かだと思う。
初めまして。
いつも興味深くブログを拝見させていただいおります。
先場所千秋楽も両国で観戦しておりますし、今場所もテレビ桟敷で観戦しております。
何かしっくりこないですね、違和感アリアリです。
両横綱とキセとの緊張感有る取り組みとは比べるまでもなく。
未だにキセの覚醒を期待しているものの偏見でしょうか…?
>武さん
白鵬の能力はずば抜けていると思います。
それ故に他の力士が劣って見えるのではないかなと。
>麺部員さん
いつもの白鵬・日馬富士ではなかったと思います。
私は正直なところ、いつもの彼らを倒して鶴竜には上がって欲しかった。
とはいえ、凄い鶴竜が観られたというのは
今回の大阪滞在で一番の財産です。