異端の横綱、鶴竜。吹き荒れる3つの逆風をどう乗り越えるか。そのヒントは、身近なところに有った。前編

鶴竜が今場所横綱として初めての場所を迎える。
モンゴル人力士として4人目の横綱であることを考慮すると
鶴竜がモンゴル人として、外国人として横綱になることは
もはや異例ではない。
今までは外国人として、横綱をどう捉えていくか
というポイントが一つのテーマに成っていた。
例えば、曙。
例えば、朝青龍。
彼らは外国人故に厳しい目に晒されてきて、
特に朝青龍についてはその厳しい目こそが
後の暴走を産んでしまったのだと私は考えている。
批判されればされた分だけ反発したくなるのが
人間というものだ。
だが、時代は変わった。
外国人横綱は特別ではない。
だからこそ、今回は鶴竜が横綱初めての場所として
どのような点をポイントとして見ればいいのか。
考えてみた。
すると、3点に於いて鶴竜が異端であることに気付いた。


まずは、鶴竜が横綱昇進まで注目を集める存在ではなかった、
という点である。
鶴竜が注目されたのは、大関昇進の時だった。
しかし、この時も5人の大関が既に居り、
また琴奨菊と稀勢の里が昇進して間もないことも有り、
長らく待ち侘びていた大関という訳ではなかった。
また、モンゴル人としても白鵬が横綱として
君臨しており、また日馬富士も大関としてその地位を築いていた。
相撲のスタイルも、大型力士が完膚なきまで叩きのめすという訳でも
小兵が大型力士をなぎ倒すというスタイルでもなく、
また、高見盛のようなキャラクターが有る訳でもなかった。
良い相撲を取ることは誰もが知っている。
だが、分かりやすいキャラクターが他に居た。
そんな鶴竜が綱取りを経て、今までにない注目をされている。
すると、どうなるか。
少なくとも今までとは違う環境に身を置くわけで、
この変化に対応できるか否か、ということが一つのポイントとなる。
そして、この環境変化に連動して、もう一つのポイントが
クローズアップされる。
それは、鶴竜が横綱相撲でのし上がった力士ではない点である。
鶴竜の相撲。
それは、前みつを取って先手先手で攻め切る、
というスタイルである。
だが、横綱という環境変化は先にも述べたように
注目を集めることになる。
そして注目が増せば当然、物申したくなる人間の数も増すことになる。
誰もが自分のアドバイスで手柄を作りたい。
そして、誰もが自分の横綱像を新米横綱に求める。
その結果、鶴竜に最も求められるのが
いわゆる横綱相撲で勝つことである。
鶴竜は北の湖ではない。
勿論大鵬でも貴乃花でもない。
だが、大横綱に共通している後の先の相撲を
「横綱相撲」として捉える風潮は、今も尚根強い。
こうした声に対して鶴竜はどうするのか。
今までとは違う注目を受けて、周囲の要求に
流されるように横綱相撲にトライするとすれば、
それは哲学なき変化だ。
このような方向転換は大抵上手くいかない。
何故なら、信念が無いので言い訳の理由が出来てしまうからだ。
そして3点目。
高齢昇進だということだ。
鶴竜よりも高齢で横綱昇進した力士は、
琴桜、三重ノ海、隆の里、そして旭富士しか居ない。
彼らに共通して言えることは、もうお分かりだろう。
そう。
短命だということだ。
好成績しか許されないプレッシャーや
先にも述べた環境変化は、パフォーマンスの低下を招く要因になる。
ましてや、加齢は勤続疲労による怪我のリスクの増大や
アスリート能力の低下ということにも向き合わなくてはならない。
高齢での昇進が短命である事例が多いのは、偶然ではない。
だが千代の富士のように、高齢でも出来る力士は出来る。
鶴竜は、どっちか。
これらの要因を考えると、鶴竜は
非常に難しい状況であることがよく分かる。
だからこそ、これらをどう乗り越えるかがポイントになる。
さて、どうするのか。
そんなことを考えると、私は一つのことに気付いた。
それは何か。
続く。
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