白鵬2敗目。豪栄道・稀勢の里戦の敗戦は、不調なのか偶然なのか。それとも異変なのか。
白鵬が2敗目を喫した。
相手は稀勢の里。
それだけを見ると、それほど意外なことのようには思えない。
稀勢の里と白鵬の対戦成績を考えると、
大波乱という訳ではないし、むしろ
稀勢の里が安定して実力を発揮できるだけに
納得の結果とも言える。
テストで100点と20点を繰り返す稀勢の里が
100点の答案を持ち帰ってきたのだから、
それはこの結果に成る訳である。
問題は、白鵬だ。
稀勢の里に対して勝ちは譲れないという内容の相撲を
ここ1年取り続けてきた白鵬にしては、
攻めがあまりに普通だった。
この1年の対戦で有った出来事を羅列する。
・カチ上げ
・流血
・立ち合いの駆け引き
大関相手にしては、激しすぎる内容なのだ。
このような経緯を考えると、今場所の白鵬は
稀勢の里に対して極めて普通に向き合った。
五分の突き合いから白鵬が身を交わし、稀勢の里を土俵際に追い詰める。
しかし廻しが取れていないので、力が伝わり切らない。
稀勢の里も体が残っている。
ここで、白鵬の腕を絡め取り、逆転の小手投げ。
白鵬が土俵に落ちる。
と、このような内容だった。
相手を崩しきれないまま勝負に出て、
自ら墓穴を掘る白鵬というのは、記憶に無い。
四つは発展途上の大砂嵐とがっぷりの大熱戦というのも
かなり意外だし、
四つで五分の体勢から仕掛けた後にバランスを崩して敗れる
というのも記憶に無い光景だ。
これが普通の横綱なら分かる。
不調やたまたまと言う言葉で片付けられる。
だが、それが白鵬ならば話は別だ。
これは異変なのだろうか。
何かが変わろうとしているのだろうか。
それとも、その変化を稀代の横綱が制するのだろうか。
あと二日。
見届けよう。
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