稀勢の里対豪栄道。敗者なき大一番を制して進む、初優勝の道。

見事な突き放しだった。
左を固めて、突き放す。
中に入れさせない。
完全に稀勢の里の距離だ。
入ろうと試みると、突き放しが待っている。
態勢を崩す。
突き放される。
徐々に後退する。
稀勢の里の流れだ。
稀勢の里は攻め急がない。
かつてであればこの流れだと前に出てくる。
そのまま決められることも有るが、
強引に前に出て、自滅する取組を多く見てきた。
3月からの稀勢の里は、安定しているので
ここで決めなくても十分に決められる。
だから取りこぼしが少ない。
自分の形で勝てる。
豪栄道が崩れたところでも冷静だった。
崩れたところを見ながら、更に前に出る。
とその時。
一瞬の隙を突いて中に入る豪栄道。
密着する。
中に入れば豪栄道だ。
この瞬間に勝負は決まった。
あとは電車道だ。
相手が誰でも、こうなればどうすることも出来ない。
豪栄道はこの勝負の一番を勝利した。しかも、自分の形が見せられない中で、苦手の稀勢の里を相手にこじ開けて制した。かつては稀勢の里が苦手にしてきた印象も強いが、ここ2年は稀勢の里の9勝3敗。4回対戦すると3回勝つという力関係に変化していた。今日も稀勢の里の表情が柔らかく、豪栄道の方が強張って見えた。
それでも、今日は豪栄道が勝った。
稀勢の里は悪くなかった。
豪栄道がそれを上回った。
ひょっとしたら態勢を崩した時に攻め込めば、別の結果が待っていたかもしれない。稀勢の里は今年、安定して力が出せるようになったからこそ、今日は敗れたのかもしれない。15日をトータルで見ると、稀勢の里は勝てるようになった。だが、ことこの日だけはワンチャンスで前に出てくる稀勢の里ならば勝てていた可能性は有る。
勝負というのは本当に紙一重だ。
どちらも素晴らしい相撲だった。
大一番に相応しい緊張感の中、互いの良さが出た一番だった。
中に入る豪栄道と、入れさせない稀勢の里。
どちらが勝っても互いの良さは出ない。
そんな中で見せた、九月場所一番の名勝負だった。
相撲というのは本当に残酷だ。
どちらかが勝てば、どちらかが敗れる。
今日は本当にどちらも良かった。
だが、勝者は一人で、敗者も一人だ。
不甲斐ない者は居なかった。
しかし、敗者が出るまで取組は続く。
こうして豪栄道は勝利を掴んだ。
素晴らしくも切ない取組だった。あと4日。敗者なき一番を制した豪栄道が更に突き進めば、新たな歴史が開く。
ここからは、全てがドラマだ。
まだ間に合う。
◆募集◆
公傷制度について意見を募集します。
期限:9月22日
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問1:公傷制度は必要か。またそれは何故か。
問2:問1で必要と答えた方は、どのような制度にすべきと考えているか。
(具体的な案があればそれも添えて)
問3:怪我を抑止し、発生後も復帰できるようにするためには、どうすれば良いか。
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