立行司式守伊之助のセクハラ疑惑。相撲よ、まだ私を落胆させるのか。

違う。
私の知っている大相撲はこうじゃない。

日馬富士の騒動が一応の決着、処分という意味でしかないが、相撲協会の理屈の上では決着し、これから明日のことを考えようとしたところで最悪のニュースが飛び込んできた。

立行司 式守伊之助による、若手行司に対するセクハラ。

字に起こすのも憚られるような、恥ずべき行為だ。詳細はまだ何もわからない。これから真相が明らかにされ、事実ならば当事者は裁かれることになる。まずは真相の究明を待ちたい。

ただ、何かが有ったのではないかと思う。
根も葉も無いことは無いのではないか。

女性ならともかく、男性が訴えるのだ。多少のことであれば縦社会だから、不本意とはいえ黙っていることだろう。だからこそ、男性が男性を訴えるセクハラはあまり聞かない。事実なのだとすれば、余程のことなのではないかと思う。

日馬富士の騒動に続き、またしても余程のことが起こってしまったのだとしたら、これは大変なことだ。

私は相撲の世界が騒動後に変わってきたことを知っている。稽古を見学したことがある方であれば、分かっていただけると思う。理不尽なかわいがりなど存在しない。稽古での指導は、指導なのだ。外国人観光客にも伝わる痛みがそこには有るのだ。

誰もがかつての相撲から脱却すべく努力している。昨今の人気の裏にはそうした見えない努力があった。だからこそ私はラジオでも大相撲は変わっていないのではなく、変わり切っていないと評した。

だが、そういう言葉も全く説得力を持たなくなってしまった。

騒動が一つのチャンスになるかもしれない。
私は数時間前にそう記した。
そうあってほしい。
それが出来る状況だと考えていた。

それもまた、夢物語になってしまった。

結局大相撲はろくでもない世界だ。あんな騒動の直後に出るのだから、やはり酷いのだ。そう言われて私は何一つ反論出来ない。そのことが、本当に悔しい。

日馬富士騒動が落ち着いたところで、更なる不祥事。信頼を失う最悪のタイミングだ。狙っていたかのような、ここしかないところで出てしまった。とにかく最悪だ。

私が心をここまで寄せる相撲の世界が、弁解出来ぬほど不祥事にまみれている。言葉にならない。

詳報を待ちたい。
が、傷つくことに疲れてしまった。
まずは、休ませてほしい。
それだけが今の願いだ。

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立行司式守伊之助のセクハラ疑惑。相撲よ、まだ私を落胆させるのか。” に対して3件のコメントがあります。

  1. おつかれさまです。
    今朝のNHKラジオニュースに詳報がありましたので、取り急ぎメモしておきます。NHKの報道の通りであれば、上記の記事で危惧しておられるような陰湿な案件ではなさそうです。

    NHKの報道によると、事案の概要は次の通り。
    ・12月の巡業中の出来事。
    ・酒に酔った勢いで、伊之助が20代の行司に何度かキスをした。
    ・伊之助本人は泥酔していて記憶にないとしているが、非を認めて既に被害者側に謝罪。
    ・被害者側は処罰を望んでいない。警察への被害届も出さない意向。
    ・今後、理事会で処分を検討。

    というわけで、「セクハラ」というショッキングな言葉が使われてはいるものの、内実はどこの酒の席でもごく普通に起こりそうなトラブル、ということのようです。なので、進退伺を出して出場停止となるか、依願退職を選ぶか、あるいは、退職願が出たけど理事会が慰留するか、といったところでしょう。

    とりあえず、またゴタゴタの事態になる可能性は低そうです。取り急ぎ。

  2. shin2 より:

    抜井規泰氏という、朝日新聞の「名物記者」がいて、諸事情で一時ツイッターを止めていたが、昨年からまた更新し始めた。
    彼のツイートによると、
    >>伊之助親方がどのような判断をするかは分からない。だが、立行司は横綱同格であり、公益法人化で評議員資格を失ったいまも「親方」と呼ばれる存在だ。立行司は短刀をはいて土俵に臨む。軍配を差し違えれば腹を切る。その立行司が……。
    辞職は免れまい。のちに名行司と称されるーーそう信じていたが。
    >>もう、伊之助も庄之助も、下から昇格させないでいい。どうしても立行司を置くなら、36代を復位させてはどうでしょう。
    山崎庄之助は、いまだにエスカレーターを使わず、足腰を鍛えていますし。

    伊之助親方に関しては、上記の通りだ。
    セクハラといっても、最近「#MeToo」で象徴されるような、悪質で常習的なものではない、と信じたいが、「式守伊之助(40代)」のウィキペディアを見ると、彼の略歴よりも「立行司昇格後のハプニング・失態等」に遥かに多くの行数が費やされている。
    差し違えが多く、出場停止を喰らったこともあるが、今回の「失態」は出場停止では済むまい。

    36代山崎庄之助(ミスタービーンに似ていた)の復位については、ちょっとコメントできない。現役の三役格行司は、5年前に定年退職した今年70歳の36代より頼りないのかなあ。

  3. 処分の方向性が早々に決まりましたので、後日のために再度メモ。

    ・3場所(1月・3月・5月)の出場停止。
    ・伊之助からは辞職願が出された。
    ・辞職願の取扱は5月場所後の理事会で協議予定で、受理される見込み。

    5月の理事会で、ということは、2月の理事改選、3月の理事長選出を経て新執行部で審議、ということです。
    今の理事会は欠員が2名(伊勢ヶ濱・貴乃花)、八角理事長も任期いっぱいまで給与返上中、ということででほぼ「死に体」ですから、新執行部で心機一転、というところでしょうか。

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