翔猿が達成した、知られざる快記録とは?
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宇良と翔猿はとにかく鉄板
最近相撲にそこまで興味が無い方に特徴のある力士を紹介するというケースが多いのですが、やっぱり最初におおっと思ってもらいたいので若貴の頃に居なかったタイプをチョイスすることが多いように感じます。
この力士は凄いんだ!っていうことが分かってくると、それだけ相撲そのものに対して興味が惹かれてきますし、それまでに関心を引き寄せられることの無かったようなオーソドックスなスタイルの相撲でさえ楽しいと感じるかもしれないですからね。
だから、ここで誰を選ぶかは本当に大事なんですよ。
皆さんはこういう時、誰を選びますか?
私は大体、宇良と翔猿を選びます。
この二人は外さないですね。勝つときは見事ですし、負けたとしてもどこかで何かをやろうとする不穏な動きは必ずあって、普通には終わりません。
こういう力士が居ると話が早くていいんですよ。昔だったら舞の海さんとか居ましたけど、彼らはそれとはまた別物ですからね。
こういう相撲って過去には居ないものだし、想像の枠外に居る相撲を取るので引き込みやすい。 突き押しにシフトしつつある相撲界で多様性があるって言うのは本当にいいですね。
誰にでも主導権を握れるのが翔猿の良さ
で。
今日は翔猿の話をしようと思います。
最近の翔猿って誰が相手でも勝つこともあれば、負けることもあるという感じなんですよね。
翔猿が相手になると、どうしても様々な動きを警戒することになるので、動きを見ながらの相撲になります。
となると主導権を握るのは翔猿です。
見ているだけでは進まないので焦れて出てくると、そのタイミングを逃さずに縦と横の動きで交わしつつ自分の間合いにして攻めに転じます。
自分から攻める流れになっても動きが多様で且つ早いので、相手は準備することがとても難しくてある程度はかく乱されてしまいます。
こうして攻めても守ってもどちらにしても手を焼くような構造になっているので、短時間の取組の中で攻守が目まぐるしく入れ替わるエキサイティングな内容になりますし、あまり相撲で見ないような態勢にさえなることもあります。
翔猿を常に前に見据えて、自分のペースで相撲を取り続けられる力士は今恐らく大の里くらいではないかと思います。それくらい誰が相手でもペースを握ってしまう。
翔猿はずっと上位総当たりに居るのでは?
そして私は気づいたんです。
そういえば、翔猿ってずっと上位総当たりの地位に居ないか?と。
上位総当たりの常連力士っていうのは最近の相撲界では何人か居ます。
大関が振るわなかった時期があったので、相対的に関脇以下の勝率が上がっていたことも影響し、平幕の上位で勝ち越しても三役に上がれないという事態が多発しましたからね。
大栄翔や若元春、阿炎といった面々は幕内中位まで落ちたのはいつまで遡るのかなと思うほどです。
そしてその中に翔猿が居るように思ったんです。
そこで今回は、2年以上上位総当たりの地位に居続けた力士はどれくらい居るのか?というデータを皆さんにお出ししたいと思います。
軽量で上位総当たりに居続けるのはレアなこと
今回の上位総当たりの定義としては関脇~前頭4枚目としました。
大関以上になった力士を入れてしまうとちょっとわかりづらいものになりますし、趣旨として「翔猿くらいの活躍をしている力士は誰が居るのか」ということを分かりやすくすることが目的だからです。
というわけで、この条件を満たす力士を一覧化しました。
そうそうたるメンバーなので、この中に翔猿が居るのかと思わされます。
やはり地力がある力士でなければ2年も上位総当たりを張り続けることは出来ない。
あと、この顔ぶれをみて思うのは、思った以上にこの条件を満たす力士は少ないということです。
理由は色々とあると思います。ケガをしたり不調になったりというシナリオはあると考えられますが、これほど少ないということはどこかで落ちてしまうということの証明なんでしょうね。
そして更に驚きなのが、この力士たちの体格です。
近年の対象者の中で130キロ前後の力士は安馬と大波兄弟くらいなんですよね。
基本的に今の大相撲は突き押しが中心にあり、自分が突き押し力士でなかったとしてもある程度受けられるような相撲と体を作る必要があります。
豊昇龍や宇良のように増量する道を選ぶ力士の方が多い中で、相撲のスタイルを貫き、スピードとアイデアで勝負する翔猿のような力士は今の体格で勝負する。
軽いと攻めを受けた時が難しく、どうしても予想できないような態勢になりがちなのでケガのリスクが高いわけです。
色々と軽量だと今の大相撲って大変なんですよね。そういう中で翔猿は自分の相撲を取り続けて、しかも結果を残し続けている。そのことが何より凄いと思うんですよ。
翔猿は今場所かなり久しぶりに前頭4枚目圏内から外れて、基本的には上位力士との対戦が組まれない位置に居ます。
ですから、どこまで星を伸ばせるかということに期待したいところです。 普段翔猿と取組の無い力士にとって頭の痛い存在であることは間違いないところですから。
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