2024年初場所初日所感 2023年のデータ通りの結果になった初日

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2023年は5人の力士が抜け出した

データ的に見ると、2023年は数人の力士が正規分布の枠から抜け出した一年だという話を12月のトークライブでお話しました。

霧島、豊昇龍、貴景勝、琴ノ若、大栄翔の5人です。

今場所はそれに加えて照ノ富士が居るという展開で、昨年の数字通りに5人プラス照ノ富士が強い相撲を取ることになるのか。

しかし、熱海富士を始めとする新鋭力士もまた力を伸ばしています。

数字は確かに現状を表します。そしてその数字から今年の傾向を予想させるには説得力のあるものですが、全てその通りになるとは限りません。

昨年を支えた5人プラス1の牙城を崩すだけの成長をしている力士が居る可能性もあります。

そして、コンディションの悪化や地位の変化への対応の難しさ、更には拡がる包囲網への対策という別の課題が発生することもあります。

昨年の傾向とは異なる結果が出てきた時に、私達は何故それが起きているのかを考えることになります。

言い換えると、昨年と同じ結果であれば私達が数字から推測しているのと同じ構図だということがある程度は示されることになる、というわけです。

ただの上位安泰ではなく、内容的にも圧倒

というわけで、初日の結果を改めて見てみましょう。

高安以降に登場した上位陣が全員白星というものです。この結果を見て、皆さん果たしてどのように感じたでしょうか?

上位陣安泰という結果もさることながら、取組内容を見てもまさに「安泰」という表現になるものだったように思いました。

それぞれが持ち味を発揮し、強さを見せたと理解しました。

初日だとすると、下の力士は上位を食おうと前のめりに攻めてきます。目論見通りに攻めて上位が守りに入ったり、前のめりになりすぎて自滅するという事例も出てきます。

興味深いのは、全員が攻めを許していない、それも自滅さえさせていないという点でした。完全に上位の力士のペースだったのです。

上位安泰というのは私がこの35年相撲を見てきた中で何度となく見てきたものではありますが、ここまで危なげない相撲が続いたことはあまり記憶にありません。誰かしら少しは何かがあります。

相撲というのは、良い相撲をその日に取ったからといって、15日の中で同じ内容が高い確率で再現できるというものではありません。

初日を終えてからの優勝予想があまり当たらないのは、初日の内容に影響を受けてしまい、悪い相撲を取ったときのことがイメージしづらいことが大きな理由です。

2023年のデータと初日の内容が一致している

ただ。

今日の結果は2023年をデータで振り返ったものと完全に一致しています。

だからこそ今日の結果を踏まえて思うのは、2023年に抜け出した力士たちがやはり強いのではないか?ということです。

昨年1場所しか皆勤していない照ノ富士と9月九州と連続2桁勝利で2022年に3度千秋楽まで優勝の可能性のあった高安の二人は今日は強かったですが、2023年に抜け出した5人と15日の中で肩を並べられるかはまだ分かりません。

それほど昨年を支えたこの5人が強く、照ノ富士と高安が今日の相撲の中でどこに位置しているかを判断することが出来ないからです。

とはいえ。

今場所の平幕上位は油断ならない相手ばかりです。どの力士も上位に勝つ姿はイメージ可能です。

毎度のこととはいえ、初日だけで判断は出来ません。不利な状況、想定外の状況、五分の状況で自分の相撲が取れるか。リカバリできるか。そういった面も含めて強さなのです。

2日目以降の相撲も注目です。

そのほかの注目点

今日は幕下の2番に尽きます。

矢後伯桜鵬と、嘉陽若隆景の取組です。

19歳で千秋楽まで幕内優勝の可能性のあった伯桜鵬と大関候補の呼び声が高かった若隆景を幕下で見ること自体異例と言えるわけで、幕内で見せたパフォーマンスを思えばここは二人が異次元の強さを見せて今後の期待を高めてほしいという想いでした。

予想は裏切られました。

伯桜鵬は攻防があるなかでも崩されない立ち回りをして長期戦を制しましたし、若隆景は嘉陽に押しこまれそうになりましたが余裕があり、先場所敗れた相手に対して若隆景の攻めの片りんを見せました。

圧倒的ではなかったものの、両者が今のコンディションの中で良い内容だったのではないかと思います。

この相撲が上限であれば心配ですが、随所にインパクトを残した当初の相撲が観られたことは一人のファンとして嬉しいものでした。

二人の取組は明らかに幕下のそれではありません。幕下上位の我武者羅で人生が懸かった相撲は胸を打ちますが、回復途上の二人が徐々に状態を戻している様子をリアルタイムで共有するというのは今場所の楽しみの一つにしても良いのではないかと感じました。

それほど満足感のあるものだったのです。

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